SPECIAL INTERVIEW vol.52
株式会社正興電機製作所(本社別館3F) 山田 和夫様・松元 和孝様・石井 優稀様・藤島 朱理様・城 沙織様｜オフィスデザイン・レイアウト事例
築30年超のフロアが、開放感あふれる80席のオフィスと交流生み出すリフレッシュルームに
担当営業：K. Susaki / 担当設計・デザイン：S. Koyama
事業内容をお聞かせください
山田様：弊社は、もともとは電力や上下水道などインフラ設備の監視制御の機器や電子製品の製造を行うメーカーです。現在は電力・環境エネルギー分野を中心に、環境に優しく、安全で快適な社会のインフラ構築の事業を展開しています。また、新幹線のレバースイッチや調光・液晶ガラスなど、さまざまな分野で製品やシステムの開発・製造・販売を行い、お客様のニーズに合ったソリューションを提供しています。国内外に事業所を持ち、本社では主に営業部門と情報システム部門の業務を行い、製品の製造は古賀事業所で行っています。
オフィスコムに依頼したきっかけや経緯を教えてください
松元様：以前からオフィスコム様とのつきあいがあり、今回も施工を依頼しました。オフィスコム様は、私たちのニーズに合ったご提案をしていただける信頼のおける取引先です。2019年に最初の依頼で本館1階を改修していただいて以来、別のオフィスフロアもオフィスコム様にお願いしています。2022年には古賀事業所のフロアを改修いただき、当時の弊社担当者の有吉がその取材を受けました。
山田様：今回改修を依頼したのは築30年以上の古い建物の3階フロアで、以前は一般のお客様や協力会社さんが集まる「オープンイノベーションラボ」というスペースでした。もともとが製造業なので男性社員の方が多かったのですが、だんだん女性社員も増え、若い人も入ってくることから、トイレの数が足りないといった問題も生じてきました。
そこでフロアをハード面から整えていくことになり、オフィスコム様に今の時代に合ったオフィスのレイアウトのほか、水回りを含めた改修のご提案をしていただきました。
今回のオフィスづくりで意識したことやこだわった点はありますか?
山田様：このフロアは、私たちデジタルソリューション設計部が利用することになったのですが、建物が古い造りで、使い勝手も不便でした。一番必要だったのは開放感です。以前は窓際に会議室と応接室があり、壁で仕切られていました。事務スペースには窓から光が入らず、広い壁面が閉塞感を生んでいました。この壁は取り払いたかったです。
開放感を確保したら、次は落ち着いて仕事ができるオフィスにしたいと考えていました。机を均一に配置するだけでは面白くないので、縦にも横にも自由にレイアウトできる配置にしました。
フロアには80席あり、約40人の社員と約40人の協力会社の方々が利用しますが、テレワークで不在になる人もいるので、通常の利用者は40人程度です。情報システムの仕事では30～40人のプロジェクトもあれば、10人くらいのプロジェクトもあり、プロジェクトに応じてチームの規模が変動します。そのため、机は将来的にレイアウトを自由に変更できるようにしました。机や椅子選びは、基本的に若いメンバーたちに任せました。
石井様：おしゃれなポイントだと思っているのは、通路に置いているベンチボックスです。実は収納になっていて「見せない収納」というのが私は気に入っています。
山田様：収納はベンチボックスと、机のサイドチェストだけです。座席は固定にして、持ち物は各自のサイドチェストで管理です。キャビネットや棚は置きません。置いてしまうと、不要な書類でも入れたくなってしまいます。会長からの指導もあり、ペーパーレス化を進めています。
苦労した点や反省点などはありますか？
石井様：机のレイアウトです。グループや協力会社さんで分けると、数にばらつきが出てしまうので配置には悩みました。机の並びが縦と横で混在しているのは、そういう影響もあります。でも、並びが混在しているのもいい味が出ているのかなと思います。
エクセル上でレイアウト図を作成したら、実際の寸法とズレが生まれてしまいました。私たちが作成したレイアウト図を、オフィスコム様に正確な寸法で作成してもらったら、机がロッカーのところまではみ出してしまい、ベンチが置けなくなる事態になりました。
山田様：結局、90台あった机を10台減らして80台にしました。テレワークで不在になる人も多いので、十分対応できると考えました。
藤島様：建物の構造上、女性用トイレを広げられなかったのは残念です。オフィスコム様は壁を解体してトイレを広げる設計を提案してくれましたが、解体工事を進めると壁の内部から撤去できないコンクリートブロックが見つかり断念しました。これは、工事を開始しないと気づけないことでした。
従業員や取引先の方からのご感想等はありますか？
藤島様：今日、新しくなったフロアに初めて入りましたが、まったく雰囲気が変わりました！以前のオープンスペースは雑居感があったのですが、今はテレビで見るドラマのオフィスのようです。雰囲気も明るくなって開放感がありますし、会議室との仕切りのガラスが吹き抜けのようで、前よりもフロアが広く見えます。
城様：私は仕切りのガラスが好きです。当初は自社製品の調光フィルム「SILF」を取り入れると聞いていましたが、残念ながら見送りになりました。ほかの方法はないのかと思っていると、壁面の上から下までガラスになって、しかも一部が磨りガラス加工されているので、中に人がいるのかどうかも分かるし、光も入ります。機能的でデザインも良く、本当に満足しています。
石井様：前までは「物が多い・暗い・狭い」の負の三拍子だったのですが、すっかり開放的になって、自然光も入り明るくなって、気持ちも新たに仕事しやすい環境になりました。
藤島様：リフレッシュルームができるのも嬉しいです。
山田様：リフレッシュルームは今度の日曜日に家具を入れます。ソファがメインになり、かなりカフェに近い感じになります。壁と扉も取り払うので開放的になります。
松元様：ふと休憩するのにもいいですし、場所を変えて新しい発想をしたいときや、集中してやりたいときなど、気分を変えて仕事をするといった使い方ができるスペースですね。
金額面やオフィスコムの担当者とのやりとりについて率直なご意見をお聞かせください。
山田様：7月20日ごろから約1ヶ月半でフロアを改修していただきましたが、騒音が出る工事は土日にしてくれましたし、コスト面でも予算に応じていただけました。
藤島様：担当の洲崎様はとても気さくで、私の名前もすぐ覚えてくださり嬉しかったです。
城様：工事前に、フロアを社員みんなで片づけていたら夕方になり、フロアが真っ暗になってしまったとき、洲崎様が取り外した蛍光灯を使って、電気が点くように電線をつなぐ工事の手配をしてくださいました。
石井様：私は洲崎様とは直接的な関わりが少なかったのですが、丁寧な対応をしてくださって、見ていて気持ちよかったです。
山田様：通路に敷いている木材柄のフロアシートを全面に貼りたかったのですが、グレードが高い床材なので費用面で諦めました。しかしながら、洲崎様にはある程度、私たちの要望を飲んでいただきました。
改修を終えてのご感想やオフィスコムに依頼して良かったと思える点はありましたか？
山田様：オフィスコム様に依頼して良かった点は、さまざまなご提案をいただけることです。例えば、床材のタイルは全て統一するのではなく、各部屋に合わせたご提案をいただいたことは嬉しかったです。統一感はきれいに見えますが、全部そろえると飽きてしまいます。どこに行っても同じですので。
同じように、会議室の椅子の形やシート部分の色を変えたりそろえたり、リフレッシュルームのソファを若手の好きなようにしてもらったり、ご提案いただいたからこそそういったアイデアも出てきました。
藤島様：若い人に一人ずつ好きな色を選んでもらい、今度その色のソファが届きます。カラフルですが色調は調和しています。
山田様：これから長い期間使うので、若い人に決めてもらうアイデアは良かったです。
松元様：リフレッシュスペースができるのは、とても嬉しいです。
山田様：本社は休憩室がなく、多くのメンバーがフロアに押し込められています。リフレッシュルームができたら同じフロアだけでなく、他のフロアのメンバーも利用するかもしれません。エレベーターホールも開放的で明るくなりましたし、集いやすい場所になることを期待しています。
松元様：オープンスペースなので、他のフロアや他部署の人も気軽に来られて、所属部署に関係なくちょっとした話ができる、そんな場になってほしいと思います。
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