SPECIAL INTERVIEW vol.79
リケンエナジー有限会社 代表取締役社長 縫村様|オフィスデザイン・レイアウト事例
自分たちらしいオフィスへ。成長企業が求めたオフィスの役割
担当営業:R. Nakamura / 担当設計・デザイン:S. Koyama

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お見積り・ご相談急成長する会社のオフィスはどう変わる?「働く場所」から「未来をつくる場所」へ
再生可能エネルギー事業(住宅用・産業用太陽光発電、蓄電池)や不動産買取再販、リフォーム事業を展開し、急速な成長を遂げているリケンエナジー有限会社。1958年に創業し、3代目として会社を牽引する縫村俊祐社長は、組織の急拡大と長期ビジョン「売上100億円・100年続く会社」の達成を見据え、オフィスのあり方そのものを見直す大きな経営の決断を下しました。
それまで利用していた賃貸のセットアップオフィスを離れ、約100坪(約300㎡)の自社オフィスを一から構築するというものです。
今回のオフィス移転によって、働く場所を変えるにとどまらず、部署間のコミュニケーション、採用、営業、企業ブランディングまで、オフィスに求める役割がどのように変化したのか。縫村社長にその背景と成果を詳しく伺いました。

いつオフィス移転を考えるべきなのか、セットアップオフィスの限界

縫村社長:弊社は祖父の代の左官業から始まり、現在は、住宅用太陽光発電および蓄電池の設置販売や産業用太陽光発電所の建築のほか、リフォーム・リノベーション、不動産の買取再販など、幅広い事業を手がけています。
かつて業界内で太陽光バブルの崩壊による同業他社の倒産を数多く目の当たりにした経験から、「一事業に固執せず、収益が出ているうちに別の事業へ投資する」というリスク分散・多角化の経営方針を徹底しています。
そうした中で、事業拡大の見通しが立つまでの仮拠点として選択したのが、初期費用を抑えて迅速に入居できるセットアップオフィスでした。当初は「人が増えたらまた引っ越せばいい」と考え、セットアップオフィスを渡り歩いていたのですが、採用が想定以上に進み、1年半で社員数が15名から40名ほどまで急増したことで、短期間で手狭になってしまったのです。結果として、1年間で拠点を含めて合計5カ所を移動することになりました。
セットアップオフィスは定員が決まっているため、将来の採用計画を考慮せずに入居すると、早々に退去せざるを得ません。1年未満で解約する場合は違約金として残存期間の賃料を支払う必要もあり、何度も違約金を支払う苦い経験を重ねました。こうした短期移転を繰り返す構造的な限界を感じ、自社オフィスの構築を決断した次第です。
社員が家族や友人に自慢できる会社へ。想いを形にしたオフィス
縫村社長:今回の統合移転をおこなう前は、港区浜松町のセットアップオフィスと、杉並区浜田山の自社所有オフィスの2拠点に分散していました。
拠点分離により、移動の手間はもちろん、住宅用太陽光を担当する事業部と不動産買取再販を担当する事業部の間で日常的なコミュニケーションが不足しており、目に見えない機会損失を感じていたのです。当時の浜田山オフィスは急激な人員増加によって応接・接客スペースまで執務机で埋まってしまい、求職者の採用面接を近隣のカフェで行わざるを得ない状態でした。さらに、窓がない地下空間にあったため、「社員が家族や友人に自慢できる会社にしたい」という私自身の想いからも、大きくかけ離れた環境でした。弊社が掲げる「売上100億円・100年経営」というビジョンを達成するためには、単なる作業場所ではなく、社員が誇りを持って働ける、部署を越えたコミュニケーションが自然と生まれる拠点が必要不可欠です。こうした背景から、自分たちの会社らしさを表現できる自社オフィスを一から作ることを決意しました。


4社の提案を比較して実感。デザインとコストを両立したオフィスコムの提案力
縫村社長:4社で比較検討を行い、「コストパフォーマンス」「デザイン」「対応のスピード感」の3つを軸に評価しました。他社の提案がすべて四角い部屋割りだったのに対し、オフィスコムさんは曲線(R壁)とガラスパーティションを組み合わせた開放的なレイアウトを提案してくれました。社内アンケートでも圧倒的1位を獲得し、イメージ画像を見せていただく中で希望していたモノトーンの雰囲気がまさに理想通りだと確信しました。
さらに、オフィス家具や什器のコストパフォーマンスも非常に魅力的でした。他社の提案は極端に安っぽく見えるか不当に高額に感じるものが多かったのですが、オフィスコムさんのオリジナル什器は品質と価格のバランスが格段に優れていたのです。発注前のレスポンスの早さも後押しになりました。デザインだけ、価格だけ、対応スピードだけというひとつの基準だけではなく、複数の条件を総合的に見たうえで、オフィスコムさんの提案が自分たちの希望に最も合っていると感じました。

「絶対に変な色を入れたくない!」細部までこだわったモノトーンの空間

縫村社長:色調は、黒とグレーをベースにしたモノトーンで統一しました。他の色は時代の流行や気分で好みが変わりやすいですが、モノトーンなら飽きが来ないという良さがあります。周りから「黒が制服ですか?」と言われるほど黒を着る社員が多いので、空間と社員の雰囲気が自然に調和していると感じます。施工後に配線されたLANケーブルが水色だったときは「絶対に変な色を入れたくなかったのに!」とショックを受けたほどです(笑)。色の統一には気を配りました。
また、エントランスには曲線(R壁)とガラスパーティションを取り入れました。一般的なアルミパーティションで区切ってしまうと、学校や病院のように味気なく見えてしまうため、全面ガラスを採用してもらったのです。抜け感が生まれて、弊社らしいオープンな雰囲気を表現できたと思っています。
同じ空間で働くことで生まれた、部署を越えた事業シナジー
縫村社長:組織文化と事業連携の面では、執務室にブラインドや目隠しパネルを置かず、仕切りのない一体的な配置にしました。ガラスパーティションを用いたことで、開放感のあるレイアウトを実現しています。
以前のように拠点が分かれていると、相手の部署が何をしているのかを知る機会そのものが少なくなってしまいます。しかし、今は同じ空間で働いているので、意識して情報共有をしなくても、日常の会話や仕事のやりとりが自然と耳に入ってくる環境になりました。
その結果、お互いの事業への理解が深まり、特別な研修をしなくても、不動産の営業メンバーが太陽光や蓄電池の知識を自然に吸収できています。住宅購入やリフォームの相談に来られたお客様に対して「住まいとエネルギー」をセットで一括提案できるという、部署を超えた大きな相乗効果が生まれました。


こだわる場所にはしっかり投資。社員とお客様の心を動かす空間づくり
―― 採用やブランディングの面ではどのような変化・効果がありましたか?
縫村社長:エントランスには本物の大理石を採用し、重厚感と都会的な洗練さを演出しました。移転後、窓のない地下オフィスで頑張ってくれていたメンバーは、感動して泣いて喜んでくれましたね。エントランスにこだわったのは、来訪者の目に入る「会社の第一印象を左右する場所」には上質なものを取り入れようと考えたからです。決して見栄を張るのではなく、執務室のカーペットなどはコストを抑えるなど、メリハリを大切にしました。オフィス全体に均等にお金をかけるのではなく、重点的に投資する場所を見極めることを意識しています。

―― 社員の働きやすさや居心地の面では、どのような変化がありましたか?

縫村社長:休憩スペースも開放感のあるパーソナルチェアにしたことで、一人で利用する際も周囲を気にすることなく、快適にリフレッシュできる居場所ができました。以前の地下オフィスから環境が劇的に改善されたことで、社員の居心地や満足度の向上という面でも大きな効果を感じています。
―― 営業活動や商品説明の面ではどのような効果がありましたか?
縫村社長:100~300万円規模の高額商品を検討されるお客様向けに、実物を体験できる展示スペースを新設しました。
太陽光パネルを設置する際に近隣への光の反射を気にされるお客様が多いため、通常パネルと低反射パネルを横並びで展示し、スマートフォンのライトを当てて反射の違いをその場で体験していただける仕組みを整えました。単なる働く場所にとどまらず、お客様が実際に見て、触れて、違いを納得できる「体験型ショールーム」として、オフィスそのものを営業や提案の場に活用できるようになったことも大きな効果です。

オフィスは会社の未来を映す場所。成長を見据えた拠点づくりのすすめ
縫村社長:創業間もない時期や事業の方向性を探る段階では、セットアップオフィスが非常に有効な選択肢です。しかし、5年先の事業継続と採用計画に見通しが立ったタイミングこそが、自前オフィスへ切り替えるベストな時期だと考えています。高額な坪単価と定員制限のあるセットアップオフィスを借り続けるよりも、4〜5年定着する前提(損益分岐点)であれば、自前で内装を組む方が圧倒的にコストパフォーマンスが高くなります。
将来の採用計画を考慮せずにセットアップオフィスに入居してしまうと、すぐに手狭になり、短期間で解約違約金を支払う事態になりかねません。私自身、過去に何度も違約金を支払う苦い経験をしてきたからこそ強調したいのですが、人材採用を進めるのであれば、最初から4〜5年後を見据えた広さを借りて内装や設備を整えた方が結果的にコストも抑えられ、生産性も向上します。
オフィス移転を検討する際には、「今、何人いるか」だけではなく、「数年後に何人になるのか」「どのような事業を展開しているのか」までを見据えることが大切です。目先の人数だけでオフィスを選ぶのではなく、採用計画や事業計画と合わせて、将来必要になる広さや機能を考えておくことで、短期間での再移転を避けることができます。
今回の移転を通じて得られたのは、単なる「快適に働く場所」にとどまりません。採用力への貢献や組織間の連携強化、そして「社員が家族や友人、恋人に自慢できる会社にする」という、お金には換算できない大きな価値を手に入れることができました。オフィスは、単に机や椅子を置いて仕事をするための場所ではありません。会社がどこを目指しているのか。社員にどのような環境で働いてほしいのか。お客様にどのような会社だと感じてもらいたいのか。そうした企業の考え方を、目に見える空間として表現することも、オフィスの重要な役割だと思います。

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