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私のオフィスづくり体験談SPECIAL INTERVIEW

SPECIAL INTERVIEW vol.77

京阪建物株式会社 鹿籠六様|オフィスデザイン・レイアウト事例

築50年超のビルに新たな価値。共用ラウンジ投資で競争力とビル価値を向上

担当営業:Y. Murao / 担当設計・デザイン:K. Li

京阪建物株式会社様 インタビュー

京阪建物様の事業内容と、OMMの特徴を教えてください。

鹿籠六様:京阪建物株式会社は、オフィスビル事業、駐車場事業、レンタルオフィス事業、展示会・ホール事業を展開しています。1969年に大阪・天満橋に竣工した自社ビル「OMM」は、大阪市内有数の規模を誇る展示ホールや貸会議室、駐車場を併設したオフィスビルです。現在も200社を超えるテナント様にご利用いただいています。

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近年、オフィスビルに求められる価値は変化したと感じますか?

京阪建物株式会社様 インタビュー

鹿籠六様:はい、大きな変化を感じています。これまでは「立地」や「賃料」といった、比較的数値化しやすい要素がオフィス選びの中心でした。しかし近年は、それに加えて「従業員のウェルビーイングにつながる環境かどうか」といった数値だけでは測れない価値も重視されるようになりました。
また、人材採用や定着の観点からも、オフィスは単なる仕事場ではなく、働く人が快適に過ごせる場所であることが求められています。

高稼働を維持する一方で、どのような課題がありましたか?

鹿籠六様:駅直結という利便性もあり、おかげさまで高い稼働率を維持してきました。しかしその一方で、既存のテナント様から「会議室や休憩スペースを確保するために増床したい」といったご相談をいただいても、ご対応できない状況が続いていたのです。このままではテナント様のニーズに応えられず、将来的には退去につながってしまうのではないかという課題意識を社内でも共有していました。


オフィスコム村尾(以下、村尾):オフィスコムの大阪事務所もOMMにあり、私自身も長年このビルで働いています。今回ラウンジを新設した場所とは別に、以前は12階に休憩スペースがありましたよね。


鹿籠六様:はい。休憩スペース自体は設けていたのですが、誰でも利用できる場所だったため、本来活用していただきたいテナント従業員の方々が十分ご利用できているとは言えない状況でした。

京阪建物株式会社様 インタビュー

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共用ラウンジへの投資を決断された背景には、どのようなお考えがあったのでしょうか。

鹿籠六様:大阪では近年、大規模オフィスビルの開発が相次いでいます。そして、それらの新しいビルの多くでは、共用ラウンジが標準設備のひとつとして整備されており、この流れは今後も定着していくはずです。
OMMとしても、テナント様から選ばれ続けるためには、時代のニーズに合わせてビルの魅力や競争力を高めていく必要があります。その一環として、共用ラウンジへの投資を決断しました。
場所として選んだのは地下1階の区画です。事務所として利用するには周辺の音が気になり、店舗として活用するには人通りの面で課題があり、約1年半にわたって空室となっていました。そこで、この場所に新たな価値を生み出すラウンジを作れないかと考え、以前から仕事でお付き合いのあったオフィスコムの村尾さんにご相談しました。


村尾:愛着のあるOMMの価値向上につながるプロジェクトに携われるかもしれないと伺ったときは、本当に嬉しかったことを覚えています。テナントとして感じていた魅力や課題も踏まえながら、より多くの方に愛される場所にしたいという思いで取り組ませていただきました。

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施工業者を選ぶうえで、決め手となった点は何でしたか?

鹿籠六様:複数社にお声がけしたうえでコンペとしましたが、他社のご提案が別の施設にも応用できそうな内容だったのに対し、オフィスコムさんのご提案は、「OMMだからこその価値」を最大限に引き出すものでした。建物の歴史や特徴、さらには経年変化や制約さえも魅力として捉え直し、新たな価値へと昇華させていく姿勢が非常に印象に残っています。中でも驚いたのが、コンセプトとして掲げられた「Bridge」でした。


村尾:ご提案にあたっては、弊社の設計担当者と大阪や天満橋の歴史を丁寧に紐解くことからスタートし、構想を深めていきました。その過程で導き出したのが、今回のラウンジのコンセプト「Bridge(橋)」です。数多くの橋が架かる水の都・大阪を象徴するとともに、人やビジネスが出会う架け橋のような場所にしたいという思いを込めています。


鹿籠六様:その「Bridge」という言葉は、実は弊社にとっても大切なキーワードでして、会議室には大阪の橋の名前を付けているんです。その共通点が当社にも強く響きました。弊社やOMMについて深く理解したうえでご提案いただいたことが伝わり、「ぜひオフィスコムさんにお願いしたい」と感じました。
また、村尾さんはどのような質問に対しても、必ず根拠を示しながら丁寧に説明してくださいました。その誠実な姿勢も信頼につながった大きな理由のひとつです。

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利用者が快適に使えるよう、空間づくりで意識した点は何ですか?

鹿籠六様:ラウンジの場所が地下で、天井高にも制約があるエリアなのですが、その条件が逆に「落ち着きのある空間」として活かされています。


村尾:近年多く見られる「明るく開放的」なデザインを採用するのではなく、OMMならではの魅力を引き出すことを意識しました。照明をあえて落とし、ホテルのラウンジのような落ち着きとくつろぎを感じられる世界観をつくることで、訪れる方々が日常から気持ちを切り替え、リフレッシュできる空間を目指しました。こうした空間は、地下で天井が低い空間だからこそ実現できたものだと考えています。
デザインは「Bridge」をテーマに、橋を連想させるアーチモチーフを空間の各所に取り入れています。特に、通路からも目を引く入り口(ファサード)のアーチ装飾には、テラコッタ色の網目状の金属パネル(エキスパンドメタル)を採用しました。このデザインが、ラウンジ「Bridge」の顔となっています。
また、照明についても、リラックスできる空間となるよう全体の照度は抑えながら、読書やPC作業に必要な手元の明るさは確保しました。
さらに、利用シーンを想定しながら「短時間利用に適したアクティブゾーン」と「長時間利用に適したリラックスゾーン」に分けてゾーニングを行うなど、利用目的に応じて快適に過ごしていただける空間づくりを意識しました。


鹿籠六様:外から見たときのデザインも非常に考えられています。中の様子が全く見えないと利用が促進されないという懸念がある一方で、見えすぎると利用者のプライバシーが気になります。その点については、ガラス面に水面を思わせるデザインを施すことで、中の雰囲気がほどよく伝わる『見えやすさ』と、植栽とともに視線を程よく遮る『目隠し効果』の絶妙なバランスを取り、デザイン性と機能性を両立しています。

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完成後の利用状況や、利用者の反応はいかがですか?

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鹿籠六様:想像以上の反響があり、多くの方にご利用いただいています。飲食可能なラウンジですので、特に昼食時には多くの利用者で賑わう空間になりました。
セキュリティ面についても、テナント様のみに共有する暗証番号で入場できる仕組みを採用したことで、利用対象者を適切に限定した安全な運用を実現しています。
OMMへの入居を検討されている企業様をご案内する際には、必ずBridgeをご見学いただくのですが、好評を得ることが多く、競合ビルとの差別化につながる大きな魅力になったと実感しています。


村尾:Bridgeの利用可能時間は7時30分~21時と長く、出社前の朝活や終業後の勉強や休息の場としても活用されています。私自身もよく活用していますが、その日の気分や目的に合わせて仕事の外側でも自由に過ごせる点が、このラウンジの大きな魅力ですね。

「Bridge」はOMMのビル価値と競争力向上に、どう貢献しましたか?

鹿籠六様:Bridgeは、テナント様の満足度向上や退去抑止につながるだけでなく、競合ビルと比較された際にも、OMMならではの魅力として評価いただける空間になったと感じています。共用ラウンジの設置は、賃貸可能なスペースを活用するため一定の投資を伴います。しかし、OMMが快適な環境づくりに継続して投資していることを、Bridgeという目に見える形でお示しできるのは大きな価値があるはずです。
以前の休憩スペースはリニューアルによって新たな貸し区画となり、収益を生む場所へと生まれ変わりました。今回のラウンジについても、これまで活用が難しかった区画を有効活用しているため、費用対効果の高い設備投資になったと確信しています。
オフィスコムさんには、単なる内装会社ではなく、ビルの価値向上をともに考えるパートナーとしてご協力いただきました。今後もさまざまな取り組みをご一緒できれば幸いです。

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