社会情勢の変化や働き方の多様化に伴い、オフィスデザインのトレンドも常に移り変わっています。近年はサステナビリティ(持続可能性)や社員の生産性、そしてウェルビーイングなどの視点から、オフィスデザインが見直されるようになってきました。

移転・リニューアルやデザイン変更にあたって、最新トレンドを取り入れたいと考えているものの、何をどのように取り入れるべきか、どんな効果があるのかについて、具体的に知りたいと考えている担当者も多いはずです。

この記事では、オフィスデザインにおける最新トレンドと導入事例について紹介。また、導入のメリットとオフィスデザインを進める際のポイントを解説します。

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【2026年】オフィスデザインの最新トレンド7キーワード

近年のオフィスデザインでは、単なる見た目の美しさだけでなく、働き方や経営戦略と連動した設計思想が求められるようになっています。
ここでは、2026年時点で押さえておきたい最新トレンドの7キーワードを紹介します。

ABW

「ABW(Activity Based Working)」とは、社員が固定席を持たず、その日の業務内容などに応じて最適な場所を選んで働くワークスタイルです。
ABWに対応した集中作業用の個室ブースや、コミュニケーションを促すソファタイプのブースのほか、リラックスできるスペースなど多様な空間を用意して、社員の生産性やモチベーションを高めることを目的としています。

ABWは固定席を設置するよりもスペースを削減できるため、限られたオフィス面積を有効に活用できる点もメリットです。

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ABWについては、関連記事 「ABW(Activity based working)とは?意味やメリット・事例を解説」 にて解説しております。あわせてご覧ください。

ハイブリッドワーク

オフィスに出社して勤務するスタイルと自宅などで働くテレワークを組み合わせる「ハイブリッドワーク」の定着により、近年はオフィスの役割そのものが変化しています。

具体的には、オフィスは日常業務をこなすだけの場所ではなく、対面でのコミュニケーションやチームビルディングに特化した空間として、オフィスを再定義する企業が増えているのです。
出社日と在宅勤務日を組み合わせた運用に合わせて、オフィスの座席数を見直し、フリーアドレス制やABWを導入する企業も少なくありません。

バイオフィリックデザイン

「バイオフィリックデザイン」とは、植物や木材のほか、自然光など自然の要素をオフィス空間に取り入れる最新のデザイントレンドです。
具体的にはオフィスにおける緑視率(人の視野に占める緑の割合)を高めたり、自然素材を使用したりすることで、社員のストレス軽減やリラックス効果のほか、集中力アップを目的としています。

観葉植物のようなオフィスグリーンの設置など、比較的小さな投資から始められる点も、バイオフィリックデザインを取り入れやすい理由の一つです。
このデザイン手法は、社員の心身の健康を重視してウェルビーイング経営を実現しようとする企業を中心に、導入が広がっています。

サステナブルオフィス(環境配慮型オフィス)

環境負荷軽減への関心の高まりから、リサイクル素材の活用や省エネ照明の導入といったサステナビリティ(持続可能性)を意識した「サステナブル(環境配慮型)オフィス」のデザインも注目を集めています。
これは、企業のSDGsへの取り組みを可視化する手段としても活用され、企業の競争力アップやブランディングに貢献するものです。

サステナブルオフィスのデザインのために、環境に配慮した素材を使うのはもちろん、リユース家具の活用や、できる限り廃棄物が生じないようにする施工も重要です。

ウェルビーイング

社員が心身の健康や幸福感に満たされた状態を重視する「ウェルビーイング」の考え方は、企業経営やオフィスデザインにも大きな影響を与えています。
ウェルビーイング経営にもとづいたオフィスは、生産性向上や離職率の低下が期待できるからです。

ウェルビーイングを意識したオフィスデザインの具体例として挙げられるのは、社員がコミュニケーションしやすかったり、リフレッシュできたりするスペースの設置です。
また、ABWやバイオフィリックデザインなども、ウェルビーイングに効果を発揮するオフィスデザインといえるでしょう。

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ウェルビーイング経営については、関連記事「ウェルビーイング経営とは?健康経営との違いやオフィスでの始め方」にて解説しております。あわせてご覧ください。

コラボレーション

近年のオフィスデザインのトレンドとして「コラボレーション」もキーワードとなっています。
これは、チームや役職を越えたコミュニケーションを促すオープンスペースを、オフィスの中心に据えたデザインのことです。
このコラボレーションを意識したオフィスデザインにより、社内での偶発的な出会いや会話が生まれ、新規事業のアイデアが創出されることなどが期待されています。

コラボレーションのオフィスデザインとして、カフェスペースや、立ち話がしやすいスタンディングテーブルの設置などが代表的な例として挙げられます。

人的資本経営

「人的資本経営」とは、社員を「資本」として捉え、その価値を最大化し、長期的な企業価値の向上につなげる新しい企業経営のあり方です。
人的資本経営が企業のあいだで広がる中、そのオフィスは人材への投資を体現する場として注目されています。

人的資本経営を体現したオフィスデザインには、社員の育成や従業員エンゲージメント向上を後押しする空間づくりが求められます。
具体的には、研修に使えるスペースや学び直しに使える集中ブースを設けたり、サテライトオフィスを契約して多様な働き方ができるようにしたりするといった例です。

また、部署間交流やイノベーション創出を重視し、オフィスデザイン時にオープンなコラボレーションスペースを設けるといった動きも見られます。

最新トレンドを取り入れたオフィスデザインの10事例

最新トレンドを自社のオフィスデザインに取り入れるには、実際に施工したオフィスの事例を見てみるのが一番といえるでしょう。
ここでは、最新トレンドを取り入れたオフィスデザインの10事例についてご紹介します。

1. 木目調の素材と観葉植物がカフェのような居心地を実現

【関連トレンド:バイオフィリックデザイン / コラボレーション】

木目調と観葉植物によるリラックス効果(バイオフィリック)と、部門を超えた会話を促す空間づくり(コラボレーション)を表現しています。
約25坪というコンパクトな空間でも、部門を超えたコミュニケーションや話しやすさを促す工夫が散りばめられています。

2. 落ち着いたエントランスと開放的な会議室のコラボ

【関連トレンド:コラボレーション / ウェルビーイング】

ガラスパーテーションで独立性と開放感を両立し、心理的ハードルの低いコミュニケーション空間(コラボレーション)と心地よい空間(ウェルビーイング)を実現しています。
エントランスは木目調の素材にペンダントライトを組み合わせ、落ち着きのある空間を演出。
約46坪と省スペースでも、狭さを感じさせない工夫に満ちたオフィス事例です。

3. 木目と緑はリラックス効果と企業ブランディング効果に効く

【関連トレンド:バイオフィリックデザイン / ウェルビーイング】

壁面緑化や木目調家具によって高い緑視率を確保し、社員のストレス軽減や心身の健康(ウェルビーイング)に寄与しています。
エントランスは壁一面を植物で緑化し、執務室にも木目調のデスクやグリーンの家具を配置。
社員が心穏やかに働くことができる高い緑視率のオフィスは、企業ブランディングにも貢献しています。

4. 社内に水門!インダストリアルなデザインが企業らしさを表現

【関連トレンド:人的資本経営 / コラボレーション】

自社のアイデンティティを空間で体現してエンゲージメントを高める「人的資本経営」の視点と、カフェのような交流スペース(コラボレーション)を融合させています。
主力事業である「水門」をモチーフとして、無骨で機能的な「インダストリアルデザイン」を採用。
高いストーリー性による企業のアイデンティティの表現と、カフェのような快適な環境を両立させています。

5. ブラウンとブラックに異素材を組み合わせてシックモダンな空間に

【関連トレンド:ウェルビーイング / コラボレーション】

ベースカラーはブラック×ブラウン。
レンガ調の壁にロゴを配してライトアップさせる重厚感あるエントランスから広々としたワークスペースへのギャップで快適性(ウェルビーイング)を高めつつ、交流しやすい広大な執務環境(コラボレーション)を提供しています。

6. 木目調素材とオフィスグリーン+自然光で暖かみのある空間を

【関連トレンド:バイオフィリックデザイン / ウェルビーイング】

木・緑・自然光というバイオフィリック要素をふんだんに取り入れ、来訪者や社員が圧迫感なく穏やかに過ごせる環境(ウェルビーイング)をつくりだしています。
木目調の受付カウンターには適切なサイズのオフィスグリーンを、会議室には二面の壁にガラスの間仕切りを用いており、柔らかな自然光が差し込むつくりです。

7. 気分や作業内容に合わせて仕事場所を選べる ABW 対応オフィス

【関連トレンド:ABW / ハイブリッドワーク】

完全フリーアドレス、電動昇降デスク、集中ブースなど、「ABW」と「ハイブリッドワーク」の運用に最もマッチしたオフィス設計です。
完全フリーアドレス制を導入して固定席を廃止しただけでなく、電動昇降型デスクや集中ブースなどを各所に配置。
社員がその日の気分や業務内容に合わせて働けるABW対応のオフィスを実現しています。

8. 来訪者へのもてなしと社員の快適性を高次元で両立

【関連トレンド:ウェルビーイング / 人的資本経営】

「上品で洗練されており、社員が心地良く働ける空間を」というコンセプトにより、ブランド価値を高めて人材への投資を体現する「人的資本経営」と、間接照明や自然要素で快適性を追求した「ウェルビーイング」を見事に両立させています。 

9. 色と素材を多様に組み合わせたデザイン性の高いオフィスへ

【関連トレンド:コラボレーション / ABW】

気分や用途に合わせて働く場所を選べる設計(ABW)と、自然なコミュニケーションを生み出すオープンな空間配置(コラボレーション)が特徴です。
空間ごとや床・壁・天井で異なるカラー・素材を採用したデザイン性の高い空間は、士業としての「誠実さ」と「明るさ」を表現しています。

10. 企業ブランディングに効く「木と緑」は快適性向上にも貢献

【関連トレンド:ABW / ハイブリッドワーク / バイオフィリックデザイン】

自社ライブショールームとして、「ABW」「ハイブリッドワーク」「バイオフィリックデザイン」など本記事で紹介した主要トレンドを集約した複合事例です。
最新トレンドを実際に体感できる空間となっているため、ここで理想のオフィスづくりのヒントを得られるはずです。

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オフィスデザインに最新トレンドを取り入れるメリット

オフィスデザインに最新トレンドを導入することで、生産性向上をはじめとする多くのメリットが得られます。
ここでは、オフィスデザインに最新トレンドを取り入れるメリットについて解説します。

生産性の向上

オフィスデザインに最新トレンドを取り入れるメリットとして、生産性の向上が挙げられるでしょう。
集中ブースやリフレッシュスペースの設置などによって、社員は業務と休憩のメリハリをつけることができ、高い集中力をキープできるからです。
これは結果として、生産性向上につながります。

ABWやハイブリッドワークに対応したオフィスデザインによって、社員一人ひとりが自分に合った働き方を選べるようになれば、いずれオフィスへの愛着が増すはずです。
それによって、従業員エンゲージメント向上も期待できます。

企業ブランディング・人材採用への貢献

最新のトレンドを反映したオフィスは、企業ブランディングや人材採用においても貢献します。
おしゃれで快適なオフィスは、取引先や求職者に対して企業の先進性や価値観を伝える強力なブランディングツールとなるのはいうまでもありません。

特に若い世代の求職者にとって、公式サイトやSNSで発信する先進的なオフィスの画像は、強いインパクトを与えるはずです。
環境負荷軽減や社会問題に取り組む企業を選ぶ「エシカル就活」を実践する求職者にとって、「サステナブルなオフィスが、就職先選びの決め手だった」となることも期待できます。

社員間のコミュニケーション活性化

社員間のコミュニケーション活性化は、オフィスデザインに最新トレンドを取り入れることで得られる効果の一つといえます。
例えば、カフェスペースなどの設置は、部門や役職を越えた社員間のコミュニケーションを活性化させ、思いがけないコラボレーションを創出するかもしれません。
また、偶発的な会話はイノベーション創出の土壌づくりにも寄与します。

オフィス回帰の動きが高まる昨今ですが、これまでリモートワーク中心で対面でのコミュニケーションの機会が減っている企業ほど、このようなオフィスデザインの効果を実感しやすいでしょう。

オフィスデザインのポイント

オフィスをデザインする際には、最新トレンドを取り入れる前に、いくつかのポイントを押さえたいところです。
ここでは、オフィスデザインのポイントについて解説します。

オフィスのコンセプトを策定する

オフィスのデザインの際には、「自社がオフィスを通じて何を実現したいのか」というコンセプト(概念)を明確にして策定することがポイントです。
コンセプトが定まらないまま最新トレンドを追いかけても、空間としてのまとまりを欠いたり、使い勝手を損なったりするおそれがあります。

コンセプトは、オフィスリニューアルやデザイン変更の判断に迷ったときの基準として必要なものです。
最新トレンドはあくまでそれを実現するための手段であり、取り入れること自体を目的にしないように注意してください。

社員の意見を集める

オフィスデザインのポイントとして、実際にオフィスを利用する社員の声を集め、反映することも挙げられるでしょう。
アンケートやヒアリングを通じて、現状のオフィスに対する不満や要望を把握しておくことで、最新トレンドを取り入れながらも使い勝手の良いオフィス空間を実現できるはずです。

社員の意見を集計した結果、最新トレンドとして注目されているABWなどでも自社の業務スタイルに合わないことが判明する場合もあります。
そのような場合は「トレンドを無理に追わない」という判断も必要です。

専門業者に相談する

オフィス移転・リニューアルやデザイン変更の際、オフィスデザインの基本や、最新トレンドに関する豊富な知見を持つ専門業者に相談するのは、極めて重要なポイントです。
専門業者の知見を借りることで、自社に合ったオフィスデザインを実現できるでしょう。

また、最新トレンドを取り入れつつも、費用やスケジュールとのバランスを取った現実的なプランを提案してくれる点も、専門業者への相談のメリットといえます。
さらに、他社の導入事例や導入において失敗しやすいポイントについても、的確なアドバイスを得られるはずです。

オフィスデザインの最新トレンドに関する相談は専門業者へ

オフィス移転やリニューアル、デザイン変更の際には、最新トレンドを取り入れるのがおすすめです。
ABWやバイオフィリックデザインなどのトレンドを導入すれば、生産性向上や人材採用貢献などのメリットが得られる可能性もあります。
ただ、最新トレンド導入は自社のコンセプトに合うものか、社員の意見を集約した結果向いていないのではないかなど、判断しかねる場合もあるでしょう。 
流行している要素をただ単に取り入れるのではなく、自社の課題解決や経営戦略とつなげて考えることで、長く愛されるオフィスとなります。

オフィスコムは、お客さまの事業内容や理想のオフィスをヒアリングし、最適なオフィスデザインの最新トレンド導入をご提案しています。
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