働きやすいオフィスの特徴とは？構築のポイントとレイアウト事例を紹介

近年、多くの企業が既存事業における収益力低下の改善や社員の離職防止を目的に、新規事業のアイデアを創出しやすく、社員の多様な働き方に対応できるオフィスづくりを重視しはじめています。
このように、社員が働きやすいオフィスへとリニューアルすることで、生産性向上や帰属意識の高まりなど、多くのメリットが生まれます。

では、働きやすさを感じるオフィスにはどのような特徴があり、どんなポイントを押さえておけばつくれるのでしょうか。
実際のレイアウト事例を参考にしながら、働きやすいオフィスづくりを検討してみることをおすすめします。

この記事では、働きやすいオフィスの特徴とメリットのほか、構築のポイントやレイアウト事例についてご紹介します。

働きやすいオフィスの特徴とは？

働きやすいオフィスには、どのような特徴があるのでしょうか。
ここでは、働きやすいオフィスの特徴について解説します。

心身ともに健康を維持して働ける

働きやすいオフィスの特徴に、社員が心身の健康を維持しながら働けることが挙げられます。
清潔で整理整頓されており、十分に明るいオフィスによって、社員は働く際にストレスを抱えることなく、快適に業務に取り組むことができます。
オフィスグリーンを積極的に採り入れたオフィスは、リラックス効果が期待できるでしょう。

コミュニケーションが取りやすい

社員間のコミュニケーションの取りやすさも、働きやすいオフィスの特徴です。コミュニケーションの取りやすさは、社員の信頼関係構築や新たなアイデアの創出に大きな影響を与えます。

社員の心理的安全性を確保するには、コミュニケーションを取りやすいフリーアドレス制の導入や、リフレッシュスペースの設置があります。オフィスコムでは働きやすいオフィス構築において、リフレッシュスペースや給湯室のように自然と人が集まる「マグネットスペース」を設けることをご提案しています。

効率的に業務を遂行できる

ストレスがなく、効率的に業務を遂行できることが、働きやすいオフィスの特徴であることはいうまでもありません。
具体的には、社内をスムーズに移動するための動線設計が施されていたり、効率的に業務を行うためのITツールが導入されていたりすることが挙げられます。

また、誰もが扱いやすいオフィス家具の設置や、業務ごとに適したスペースが用意されていることも、社員の効率的な業務遂行による、生産性向上に貢献するはずです。

それぞれの用途に適したワークスペースが用意されている

働きやすいオフィスには、それぞれの業務の用途に適した多様なワークスペースが用意されていることも重要な要素です。
社員同士でリラックスしながらコミュニケーションを図りたいときに集まれるリフレッシュスペースがあったり、集中して作業に取り組みたいときに籠もれる集中スペースがあったりといった具体例が挙げられるでしょう。

働き方の多様化に伴い、テレワーク組と出社組の社員が共存するために、固定席制ではなくフリーアドレス制を導入する企業も多く見られます。

働きやすいオフィスのメリット

働きやすいオフィスに投資することで、企業としてどのようなメリットを享受できるのでしょうか。
ここでは、働きやすいオフィスのメリットについて解説します。

生産性が向上する

働きやすいオフィスには、社員の生産性が向上するメリットがあります。
明るい雰囲気でおしゃれなオフィスは、そこで働く社員のモチベーション向上・維持につながりやすくなります。

また、集中スペースやリフレッシュスペースなどの設置によって、仕事のオン／オフを切り替えやすくなり、社員が業務に取り組む際の集中力や、成果物の精度も高くなるでしょう。
それらは結果として、部署や企業としての生産性向上につながる可能性があります。

社員の満足度と帰属意識が高まる

社員の満足度が高まることは、働きやすいオフィスをつくったときのメリットです。
オフィスがデザイン性の高い機能的な空間であれば、働いていてもストレスを感じることなく、業務も進みやすくなります。テレワークよりも仕事が捗るオフィスなら、出社したくなる社員も増えるかもしれません。

社員のオフィスに対する満足度向上は、帰属意識の高まりにつながり、結果として人材の定着率アップにつながるでしょう。

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健康経営が実現する

働きやすいオフィスづくりによって健康経営が実現することも、企業としてのメリットに挙げられるでしょう。

健康経営とは、経済産業省による定義では「社員などの健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」とされています。さらに「健康を保持・増進する行動を誘発することで、働く人の心身の調和と活力の向上を図り、ひとりひとりがパフォーマンスを最大限に発揮できる場」が、健康経営オフィスと呼ばれています。

オフィスにおいて社員の健康を保持・増進する働き方は、下記の7つです。

オフィスをこのようなポイントを踏まえて改善することは、結果として健康経営オフィスの実現につながるでしょう。

企業ブランディングが実現する

働きやすいオフィスをつくるメリットとして、企業ブランディングの実現があります。
オフィスの働きやすさやデザイン性の高さは、人材獲得において効果を発揮します。それに加えて、コーポレートカラーなどを取り入れたオフィスをつくり、それを社外に対して発信することによって、自社のブランドメッセージを自然なかたちで伝えられるでしょう。

また、前述の健康経営に取り組むことで健康経営優良法人として認定され、それを企業ブランディングに活用すれば、「社員思いの会社」として人材獲得においてプラスに作用する可能性もあります。

働きやすいオフィスをつくるためのポイント

働きやすいオフィスづくりにあたっては、下記のポイントを押さえる必要があります。

ここでは、働きやすいオフィスづくりにおけるポイントについて解説します。

ゾーニング・レイアウト

オフィスのゾーニングは、働きやすいオフィス構築における重要なポイントといえます。ゾーニングとは「区分する」という意味で、オフィス空間を機能や用途に応じて区分けすることです。適切なゾーニングが、オフィスの働きやすさや効率性を大きく左右します。

また、ゾーニング後にオフィス家具や設備をレイアウトする際には、目的やコンセプトを明確にしましょう。企業ブランディングや健康経営、コミュニケーションの活性化など、働きやすさとともにオフィスで何を実現したいのかを定めることも、極めて重要といえます。

動線

働きやすいオフィス構築のポイントに、人の動きを想定した経路を線で表す「動線」も挙げられます。
動線の設計時には、下記のポイントを押さえて行いましょう。

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オフィスの動線については、関連記事 「オフィスレイアウトに重要な「動線」を設計する際のコツ7つを紹介!」 にて解説しております。あわせてご覧ください。

オフィス家具

働きやすいオフィスづくりには、おしゃれで機能的なオフィス家具の選定も欠かせません。オフィス家具は、レイアウトなどを決定した上で選ぶのがポイントです。
オフィス家具は、下記のポイントをもとに選びましょう。

社員の健康を考えると、長時間座ることになるオフィスチェアに関しては、人間工学（エルゴノミクス）にもとづいた高機能チェアがおすすめです。

照明・空調設備

働きやすいオフィスを構成する要件として、照明・空調設備もポイントとして挙げられるでしょう。
LED照明は、デスク周辺の場合には明るく集中しやすい昼光色で、会議室やリフレッシュスペースではあたたかさを感じられる昼白色といったように、使い分けると生産性向上に一役買うはずです。

また、空調設備に関しては局地的に寒くなったり暑くなったりすると、社員の生産性に影響を与えかねません。温度のムラがしないように空気の流れを調整したり、換気設備を増強したりするなどの工夫が必要といえます。

ICT環境

働きやすいオフィスづくりに関しては、ICT環境の整備も忘れてはならないポイントです。
出社・テレワークにかかわらず社員同士のコミュニケーションを活性化するチャットツールや労務管理ツール導入のほか、固定電話を不要にするクラウドフォン（クラウドPBX）の導入などが例として挙げられます。
社内外を問わず、社員がどこにいても業務を行える環境づくりは、働きやすさを高めるのに貢献します。

福利厚生設備

福利厚生を充実させる設備なども、働きやすいオフィスには欠かせません。
ウォーターサーバー・無料ドリンクコーナーやオフィスコンビニの設置だけでなく、仮眠室や託児所などの設置がおすすめといえます。
これらの福利厚生設備は、社員のモチベーションアップやリフレッシュに役立つでしょう。

リフレッシュスペース

働きやすいオフィスには、社員がくつろげるリフレッシュスペースが不可欠です。
社員同士で息抜きしながら談笑したり、アイデアを出し合ったりする場としても活用できます。
給湯室の設備を併設してカフェのような雰囲気にしたり、オフィスグリーンを活用したりするのも効果的です。

集中スペース

集中スペースの充実は、働きやすいオフィスにおいて欠かせないポイントといえます。
フリーアドレス制やリフレッシュスペースとセットで導入することで、オフィス空間にメリハリが生まれやすくなります。
動線を妨げないエリアに設置するのがおすすめです。

会議室

使いやすい会議室は、働きやすいオフィスの構築における重要なポイントです。
会議室には、下記のようなレイアウトがあります。

通常の個室のようなクローズドタイプの会議室では、机や椅子を可動式にすると柔軟性が高くなります。
オープンタイプの会議室は、執務スペースに近接した空間で、軽いミーティングやアイデア出しに便利です。
可動式パーテーションなどで間仕切りすると、さらに使いやすくなるでしょう。

なお、コロナ禍以降に高まったオンライン会議の需要に対して、会議室の数が足りなくなる問題が発生しがちです。
そのような場合は、個室ブースの設置がおすすめです。

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オフィスの個室ブースについては、関連記事 「オフィスの集中ブース・個室ブースとは？設置メリットや選び方を紹介」 にて解説しております。あわせてご覧ください。

働きやすいオフィスへのリニューアル手順

働きやすいオフィスへリニューアルするには、専門業者と相談しながら手順を踏むことをおすすめします。
ここでは、働きやすいオフィスへのリニューアル手順について解説します。

なお、オフィスリニューアルは、工事完了と同時に終わるものではありません。
社員にとって働きやすさが向上しているのか、その効果を測定しながら継続的に見直しを図るのも重要です。

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働きやすいオフィスのレイアウト事例

リニューアルを行う前に、実際の「働きやすいオフィス」の事例を見てみましょう。
最後に、オフィスコムが手掛けた働きやすいオフィスのレイアウト事例をご紹介します。

「共創」をテーマにしたリニューアルで社員間と企業間の連携強化

グループ4社でオフィスを統合する際に「共創」を可能にする、オープンなオフィスへとリニューアルした例です。
具体的には、ナチュラルな雰囲気の木目材やオフィスグリーンを配置したり、フリーアドレス制を導入したりしています。
結果として、社員間の情報共有がスムーズに進んだり、人材交流の活性化につながったりしました。
社員の働きやすさだけでなく、グループ会社間の一体感が増した事例といえます。

働きやすくて思わず出社したくなる空間を実現

働きやすさを追求したオフィスには、フリーアドレス制を導入しました。
また、集中したりリラックスしたりといった用途に応じてエリア分けしたことで、柔軟な働き方にも対応しています。
グリーンや木目を基調としたデザインにより、落ち着きのある居心地の良い空間を実現しています。
社員が「自分の居場所」と帰属意識を感じられるように、本棚や半個室ソファ席が点在しているのもポイントです。

オフィスを気軽に談笑できる空間にリニューアル

このオフィスは、社員から「仕事に集中しやすくなった」と高評価を得ているケースです。
広々としたレイアウトに見直してBGMを流すなど快適性を高めた結果、社員同士が気軽に会話できる雰囲気に生まれ変わりました。
カフェのようなリフレッシュスペースには自然と社員が集まり、談笑の場として活用されています。

多国籍な社員でも心理的安全性を得られるオフィスへ

「多様な国籍を持つ社員みんなにとっても居心地の良い職場」を目指し、オフィスをリニューアルしたケースです。
執務スペースは言語や文化の壁を感じることなく自由なコミュニケーションが取れるオープンな明るいデザインに。
リニューアルのおかげで社員が安心して働けるようになり、社員間のコミュニケーションも活発化しました。
オフィスによって一体感が醸成された好例といえます。

働きやすいオフィスづくりには適切な業者を選ぼう

働きやすいオフィスをつくるには、専門業者に依頼して設置計画から依頼するのがおすすめです。
パーテーション工事には、消防法などの法律が絡むため、専門知識と豊富な経験を要するからです。
費用を抑えつつ、パーテーションに求める防音性能やおしゃれなデザインを実現するためにも、適切な業者選びをしたいところです。

オフィスデザイン・オフィス移転の専門業者オフィスコムでは、お客さまの事業内容や理想のオフィスをヒアリングし、働きやすいオフィスへのリニューアルをご提案しています。
オフィスの働きやすさ向上をご検討中の方は、オフィスコムにご相談ください。