オフィスの印象は「床」で変わる!床のデザインにこだわる理由とポイント

   
オフィスの印象は「床」で変わる!床のデザインにこだわる理由とポイント

オフィスの床というと、一昔前まではデザイン的な主張をしない、ブルーやグレーの無難な色を使用することが多く、壁やインテリアほど注目されていませんでした。ですが、床はオフィス空間のイメージを左右する極めて重要な役割を果たしています。

今回はオフィスの床に使用される素材やカラーでどのようにオフィス空間(エントランス、会議室、執務室)の印象が変わり、働きやすい環境に繋がるのか、事例を元に解説していきます。

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オフィス空間のイメージは「床」でこれほど変わる!

オフィス空間のイメージを大きく左右する床は、オフィス空間を構成する要素として重要です。床のデザイン一つを変えることで、その印象は大きく変わります。

オフィスリノベーションした事例を例にご紹介しますが、リノベーション前の床はありふれたグレーのタイルカーペットでしたが、リノベーション後の床は青い帯がリズミカルな動きを演出する印象的なエントランスとなり、オフィス空間の印象を大きく変えています。

リフレッシュスペースの床は、色彩心理的に緊張を緩和させるグリーンを取り入れることで、オンとオフの切り替えをもたらし、社員同士のよりよいコミュニケーションが図れる明るく華やいだオフィス空間となり、リフレッシュという目的に合わせた床がデザインされています。

同じオフィスでもエントランス、リフレッシュスペースなど、オフィス空間の目的によって床のデザインを変えることでオフィス空間の印象がこれほどまでに変わります。

色が与える色彩心理や素材から感じるイメージをうまく利用することで、メリハリをつけた印象深いオフィス空間が出来上がっています。

床の色がオフィスに与える印象と効果

先の事例で、床をデザインすることでオフィス空間のイメージを大きく変えられることがわかりました。では、床の色がオフィスに与える色彩心理について見ていきましょう。

まずは、色が与える色彩心理は大きく4つに分けられます。

  • 暖色
  • 寒色
  • 中性色
  • 明度

暖色とは?

暖色は、暖かさを感じる色合いの「赤、橙、黄」などの暖かみのある色を指します。

印象:活発、アクティブ
効果:話し合いを活性化させる、購買意欲を向上

暖色は、色彩心理的に交感神経に作用し活動的となるため、活発なコミュニケーションが必要な部屋や常にアイデアが必要なクリエイターや開発など、独創性が求められる空間に使用することで生産性を上げる効果が見込めます。

寒色とは?

寒色は、寒さを感じる色合いの「青緑、青、青紫」などの落ち着いた色を指します。

印象:清潔感、落ち着き
効果:集中力を高める、興奮を抑える

寒色は、色彩心理的に副交感神経に作用し冷静的となるため、落ち着いて話をする空間や集中力が求められる空間に使用することで効果を発揮します。

中性色とは?

中性色は、暖かさや寒さ感じない「黄緑、緑、紫、無彩色」などの色を指します。

しかし、それぞれが持つ色としての色彩心理が働くため、中性色だから何も感じないわけではありません。例えば、先の事例でご紹介した緑の床は緊張を緩和させる効果があります。

また、無彩色に分類される白や黒についても色彩心理が働きます。これは、色の明度(明るさ・暗さ)が関係しており、明るさを感じる白は軽さを感じ、暗さを感じる黒は重さを感じることになります。

明度とは?

色の明るさ・暗さで軽さや重さを感じるのは、明度が関係しており、明度が高い(明るい)場合は軽さを感じ、明度が低い(暗い)場合は重さを感じます。この明度が床の色選びやデザインをする上で重要な要素となり、オフィス空間の居心地などに影響を与えます。

例えば、壁面に暗めの壁紙が使われており、明度が高い床にした場合は壁面と床でコントランスがつきすぎて、居心地の悪い空間となってしまいますが、床も壁面と同様に明度を低くすると落ち着いた空間となります。色の持つ色彩心理と明度を理解して、オフィスの床の色を固めていきましょう。

オフィスの床によく使われる3つの床素材

オフィスの床でよく使われるのは、以下の3つの素材です。

  • タイルカーペット
  • ビニルタイプ(フロアタイル、長尺シート)
  • 天然素材

素材によってそれぞれ性質や特徴が異なるため、どういった違いがあるのかを解説していきます。

素材選びの判断基準となる「デザイン・手入れ・耐久性・コスト」の4項目と素材特性に基づく使用に適した場所とタイプを下図にまとめました。

デザイン 手入れ 耐久性 コスト 適した場所
タイルカーペット エントランス・執務室・会議室・休憩室
ビニルタイプ エントランス・廊下・休憩室・水周り
天然素材 エントランス/客室

表を参考にしながら、それぞれのより詳しい特徴とおすすめの使用シーンを確認してみましょう。

1. タイルカーペット

タイルカーペットは、正方形のタイル型で色やデザインが豊富にあり、配色や並べ方で無数のパターンを作ることができるため、デザイン性の高い床に仕上げることができます。

また、貼り方も縦横を変える「市松張り」、一方向に揃える「流し張り」があり、タイルカーペットの貼り方の違いでも床の表情を変えることができます。

機能面からみても取り外しが容易なため、汚れた一部分のみを取り外して掃除や交換ができて利便性にも優れています。また遮音効果に加えて、後述の配線を床下に隠すOAフロアの工事にも適しているため、執務エリアや会議室などにおすすめです。

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タイルカーペットについてもっと知りたい方は「豊富なデザインが魅力!オフィスとの親和性が高いタイルカーペット」も合わせてご覧ください。

2. ビニルタイプ(フロアタイル、フロアシート)

ビニルタイプは、タイル型で硬い素材の「フロアタイル」、ロール型でクッション性の高い「フロアシート」の2種類があります。

木目や石目などデザインも様々で、滑りにくい・手入れがしやすいといった特徴を持ちます。そのため廊下や休憩スペースといった、人の通りが多い場所に適した素材です。また、フロアシートは撥水などの面から水周りに強いため、給湯室やトイレなどに適しています。

3. 天然素材タイプ

天然素材は、石、木、タイルなど、自然の素材を生かした床材です。

天然素材ゆえに、素材の表情が豊かで石の柄や木の木目など同じものがなく、人工素材とは異なる風合いが特徴です。

しかし、高価で定期的な手入れが必要なため、広範囲での使用には向いていません。特に印象を付けたいエントランスや客室などの床に使用すると高級感を与えることができます。

オフィス空間別にみる床事例6選

オフィスの床を具体的にイメージしていただくために、オフィスの空間別の床をデザインした事例をご紹介します。

1. エントランス(タイルカーペット)

エントランスの壁面をホワイトガラスと木目のルーバーでデザインし、ルーバーと類似色のタイルカーペットを床に貼ることにより、エントランス空間に一体感を生み出し、来訪されたお客様へ安心感を与える工夫をしています。

2. エントランス(ビニルタイプ)

ガラスパーテーション、ファブリック、木目壁など異なる素材感が集まるエントランスですが、空間に安定感を与えるために床には木目のフロアタイルを貼っています。木目の色彩効果を利用して異なる素材感を調和させた温もりのあるバランスのとれたエントランス空間をつくっています。

3. 会議室(タイルカーペット)

落ち着いた色の壁紙が印象的な壁面に合わせて、床も落ち着いた色のタイルカーペットを使用し、洗礼された会議室を印象付けています。機能面からも遮音性があるタイルカーペットは会議室にピッタリです。

4. 会議室(ビニルタイプ)

印象的なレンガの壁面に合わせて、床は黒い石目でスレート柄のフロアタイルで飾らない会議室を演出し、気どらずに会議を行える空間にしています。フロアタイルは木目や石目などのテクスチャーが豊富なため、デザイン性を求める空間にマッチします。

関連記事
会議室の効果的な床デザインや選び方については「企業の好事例から学ぶ、会議室の効果的な床デザインと色の選び方とは」も合わせてご覧ください。

5. 執務室(タイルカーペット)

執務室のタイルカーペットは、仕事に集中できるかどうかを基準に選定しましょう。例えば上の執務室は、グレーのパターン柄です。グレーの色は照明による光を程よく吸収し、業務への集中を促す効果があるため、執務室に適しています。

執務室は、実際に働く場所となりますので機能性や色彩心理の効果も考慮し、業務効率への影響を考えた選定が必要です。

6. 執務室(ビニルタイプ)

オフィスを全体的にコーディネートする場合は、内装や家具に合わせて床もデザインする必要があります。そのた際は、石目や木目のバリエーションが豊富なフロアタイルを使用することでオフィス空間をトータルコーディネートすることができます。

オフィスの床を貼り替える際の確認ポイント

オフィスの床を貼り替える際に確認しておくべきポイントを見ていきましょう。

1. 床材のメンテナンス方法や頻度の確認

床の素材により、メンテナンスの方法や頻度が異なります。気持ちよく働く環境を保つために、床材も定期的なメンテナンスが欠かせません。

タイルカーペットの場合

カーペットの繊維部分に埃がたまるため、定期的に掃除機による掃除が必要です。また汚れが著しい場合は、一部分を貼り変えることができます。

ビニルタイプの場合

表面が樹脂コーディングされているため、定期的な乾拭きで十分です。ワックスを塗ると汚れを閉じ込めてしまったり、まだらに固まったりすることがあるので使用できる素材かどうか確認が必要です。

天然素材の場合

定期的な乾拭きと素材に適した洗浄剤が必要です。誤った洗浄剤を使用すると変色や劣化を招くため、メンテナンス方法は素材別に確認が必要です。

2. 床を貼りかえる際の費用

また、床を貼り替える際は床材の他に、以下の様な費用がかかりますので念頭においておきましょう。

  • 元の床を剥がす作業費
  • 剥がした床材の廃棄処分費
  • 備品の移動にかかる作業費(オフィスの備品を動かして貼り替える場合)

オフィスの機能性向上にはOAフロアが役立ちます

オフィスの床を貼り替える際に、プラスアルファで考えたいのが電源やネットワークの配線処理です。オフィスでは、パソコンによる作業が発生するため、電源コードやネットワークの配線が必ず必要となります。床面を通すと見た目が悪く、足を引っ掛ける事故などに繋がる可能性があり危険です。

そういった配線の問題を解決するのが、床面を2重床にして配線類を床下に収納する「OAフロア」を使用する方法です。

OAフロア

OAフロアを使用することで、床下に配線を通すことができ、床上面がスッキリとしてオフィスレイアウトもしやすく、また床のデザイン制限もなくなります。

OAフロアは主に「置き敷きタイプ」「高さ調整タイプ」の2種類に分けることができ、オフィスの規模や床下に納める配線の種類によって適した方法を選ぶことができます。

1. 置き敷きタイプ

OAフロア 置き敷きタイプ

置き敷きタイプ(置敷式簡易二重床)は、一般的なオフィスに導入されることが多いスタンダードな方法で「低価格・短納期・軽量」が特徴です。

費用と施工時間が抑えられるため、スピーディーに工事を完了させたい企業におすすめです。また、リサイクル原料を使用した軽量素材ですので建物へのダメージを軽減することができ、原状回復がスムーズに行える利点もあります。

2. 高さ調整タイプ

OAフロア 高さ調整タイプ

高さ調整タイプ(床高調整式二重床)は、床面の高さを自由に調整することができます。

置き敷きタイプと比べて、より多くの配線や空調機器、コンセント類の器具設置など、床下空間を最大限に有効活用できます。また、支柱にゴムシートがセットされており、耐震・耐久性に優れています。

そのため、配線が多いIT企業やコールセンター、大型オフィスで人の動きが活発な事業会社におすすめです。

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OAフロアの詳しい解説は「【要点がわかる】OAフロアとは?種類と選び方のポイントを解説」も合わせてご覧ください。

まとめ|オフィス空間の印象は床で決まる

あまり重視されることが少ないオフィスの床ですが、オフィス空間の印象を作るうえで大切な要素であることは、ご理解いただけたかと思います。

色による色彩心理、床の素材別によるデザイン性や機能性などを考慮し、使用する空間の目的やデザイン、そこで働く人に最適な床とは何かを考えましょう。同時に、配線を床下に収納するOAフロアの導入を検討することで、より働きやすいオフィス環境を作ることもできます。

オフィスの床を貼り替えた後のイメージがしづらい場合はプロにご相談下さい。オフィス空間をイメージをしていただくために、オフィスレイアウトのご提案や3Dパースを作成し、立体的にイメージしていただけるサービスを行っていますので、お気軽にご相談下さい。

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