事業拡大などによりオフィス移転を検討する企業は少なくありません。
しかし、「移転にはどのくらいの費用が相場なのか」「具体的な費用の内訳はどうなっているのか」などが気になる移転プロジェクト担当の方もいることでしょう。
オフィス移転にはそれなりの金額が必要ではあるものの、相場と内訳がわかれば「どの項目の費用をどのように抑えればいいのか」といったように、具体的な節約方法も検討できるはずです。
この記事では、オフィス移転にかかる費用相場とその内訳のほか、移転費用を抑える方法について解説します。
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オフィス移転にかかる費用相場と目安
オフィスの移転にかかる費用相場としては、1坪あたり約40万円です。
オフィス移転を計画する際には、下記の目安をもとに、適切な予算を設定する必要があります。
《 オフィス移転の目安 》
- 移転費用:1坪あたり40万円
- オフィスに必要となる面積:1人あたり3坪
当然のことながら、オフィスの規模が大きくなると賃料や工事費用が高くなるため、全体の費用は変わってきます。
また、内装の作り込み度合いによっても費用が上がることもあるので注意が必要です。
煙感知器やスプリンクラー設備などの防災設備工事が発生したり、入居時に空調・照明などの設備が設置されていなかったりする場合は、追加で高額な工事費用がかかる可能性があります。
なお、オフィス移転のコストをできる限り抑えたい場合は、1社で一括対応できるオフィス移転トータルサポート会社への依頼がおすすめです。
これは、複数業者に交渉や連絡したり、業者間の調整をしたりする負担を減らせるのが大きな理由です。
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オフィス移転にかかる費用の内訳

オフィス移転にかかる費用は、下記の4項目に大別できます。
まずは、オフィス移転にはこの4項目の費用が必要となる点を把握しておきましょう。
■ オフィス移転にかかる費用項目
項目 | 内訳 | 費用全体に占める割合 |
---|---|---|
新オフィスの構築費用 | 物件取得費用、設計費用、内装工事費用など | 50% |
引越しに関する費用 | 運搬費用、廃棄物の処理費用など | 20% |
旧オフィスの退去費用 | 原状回復工事費用など | 20% |
その他費用 | 行政手続きに関する費用、名刺・封筒作成費用など | 10% |
それぞれの内訳について、詳しくは後述します。
新オフィス移転のための構築費用内訳
新オフィスの構築には、多岐にわたる費用がかかります。
内訳としては、次のようになっています。
■ 新オフィス構築にかかる費用の内訳
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
賃料 | オフィス移転当月の日割り分の賃料+翌月分の賃料 |
敷金 | 賃料の4~6ヵ月分 |
礼金 | 賃料の3ヵ月分 |
仲介手数料 | 賃料の1ヵ月分 |
火災保険料 | 2年契約で3万円 |
オフィスデザイン/プロジェクトマネジメント費用 | 30万~50万円/オフィス構築費用の5~10% |
内装・設備工事費用 | 1坪10万円以上 |
オフィス家具の購入費用 | 1人あたり5万~15万円 |
ここでは、新オフィスの構築にかかる費用の内訳について解説します。
賃料
新オフィス構築にあたって、最も重要なのは賃料です。
オフィス移転では「前家賃」といって、入居日が月の半ばの場合、オフィス移転当月の日割り計算した賃料と翌月分の賃料を、入居時に前もって支払うことになります。
ちなみに、大手不動産会社・三鬼商事の「最新のオフィスビル市況」によると、2025年8月時点のオフィス賃料の相場は、東京都心で1坪あたり2万円~、大阪や名古屋、福岡などの各都市は1坪あたり1万2,000円~です。
敷金
敷金は、賃料の滞納などに備えるためにビルオーナーに預ける費用を指し、退去時には全額が返金されるのが基本です。
物件によっては「保証金」といわれることもあります。
敷金は賃料の4~6ヵ月が目安ですが、契約に「解約時償却:2ヵ月」「償却金:10%」などと明記されている場合には、その分の敷金が返金されないので注意してください。
礼金
礼金は、契約したビルオーナーに対する「謝礼金」の意味合いを持つお金です。
大手オフィスビルでは不要となっている傾向がありますが、中小ビルの個人オーナーなどに対しては、賃料の3ヵ月分程度が必要となる場合があります。
仲介手数料
新オフィス構築において必要な仲介手数料とは、賃貸借契約をする際に不動産会社に支払う費用です。
仲介手数料は上限が定められており、不動産会社はビルオーナーとテナントから合計で賃料の1ヵ月分までしか請求できないことになっています。
実際には、賃料の0.5ヵ月~1ヵ月分となるのが一般的です。
火災保険料
新オフィスを賃貸契約する場合には、火災保険に加入しなければなりません。
火災保険料は2年契約で3万円程度と見積もっておく必要があります。
ただし、費用は補償内容や物件などによって変わるため、火災保険の見積もりを取った上で、よく比較してから加入しましょう。
オフィスデザイン・プロジェクトマネジメント費用
オフィスデザインを施工業者とは別に内装デザイン・設計事務所へ依頼したり、移転プロジェクト全体をマネジメントするPM会社に業務委託したりした場合、別途費用がかかります。
オフィスデザインはレイアウト設計のみであれば50万円程度で済みますが、実施設計や設計監理などまで含めていくと、100万円に達することがあるので注意が必要です。
また、PM会社には新オフィス構築にかかる費用の5~10%を支払う必要があると考えておきましょう。
- 関連記事
- オフィスデザインの費用については、関連記事 「オフィスデザインの費用はいくらかかる?負担を抑える方法を解説」 にて解説しております。あわせてご覧ください。
内装・設備工事費用
オフィス移転時には、内装や設備の工事も不可欠です。
前テナント企業が原状回復工事を完了した物件である「一般的なオフィス物件」に入居する場合、内装工事の費用は1坪あたり10万円以上かかるとされています。
この費用は、新オフィスのデザインや工事の内容によって増減するのはいうまでもありません。
なお、新オフィスの構築には、仮設工事やパーテーション工事、各種設備工事など全13種類の工事が必要となります。
- 関連記事
- オフィスの内装工事については、関連記事 「オフィスの内装工事の費用相場はいくら?負担を抑える方法も解説」 にて解説しております。あわせてご覧ください。
オフィス家具購入費用
新オフィス移転に合わせて、オフィス家具を購入する費用も発生するでしょう。
オフィス家具などの購入費用は、社員1人あたり5万~15万円が相場となります。
費用の主な変動要因は、デスクや椅子、収納用品などのメーカーやグレードです。
また、ビルのエレベーターで搬入できず、階段を使って階上げしなければならないといった理由でも費用は高騰します。
オフィスコムに一括でご依頼いただくと、オフィス家具の購入費用や内装工事費用などに関してもコストパフォーマンスに優れたご提案が可能です。
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オフィス移転における引越し費用内訳
新オフィスへの引越しについても、費用がどのくらいかかるのかを見積もっておかなければなりません。
主な費用相場は、下記のとおりです。
■ オフィス移転における引越しにかかる費用の内訳
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
運搬費用 | 社員1人あたり2万~5万円 |
廃棄物処理費用 | 2トン車1台あたり10万~15万円 4トン車1台あたり15万~20万円 |
ここでは、オフィス移転における引越し費用の内訳について解説します。
運搬費用
引越しにおける荷物の運搬費用は、社員1人あたり2万~5万円が一般的な相場となっています。
これは、日程や新旧オフィスの物理的な距離のほか、荷物の量などによって変動します。
コスト削減のため、自社社員で運搬する企業もありますが、ビルの共用部を傷付けたり、オフィス家具を破損させたりすることがあるので、おすすめできません。
また、オフィスコムでは決算期の2、3月や10~12月をオフィス移転の繁忙期と考えていますが、この時期には運搬費用が高騰する可能性があるので注意してください。
なお、オフィスの引越しは通常、業務時間外の夜間や休日に実施します。
廃棄物処理費用
オフィスの引越し時に発生する廃棄物の処理にかかる費用の相場は、2トン車1台あたり10万~15万円程度、4トン車1台あたり15万~20万円程度です。
「もったいないから」と古いオフィス家具を廃棄せずにそのまま引越しすると、かえって運搬費用がかさむ可能性があります。
古いオフィス家具は、移転先のオフィスデザインにマッチしない場合もあるので、継続使用か廃棄かは十分に検討しましょう。
なお、オフィスから出る産業廃棄物の処分は、許可を持った業者に委託し、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付の上で、処理の流れを記録することが産業廃棄物処理法で定められています。
旧オフィスの退去費用内訳
旧オフィスの退去時には、原状回復工事などが必要であり、費用相場は、下記のとおりとなっています。
■ 旧オフィスの退去にかかる費用の内訳
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
原状回復工事費用 | 小規模オフィス:1坪あたり2万~4万円 中規模オフィス:1坪あたり3万~6万円 大規模オフィス:1坪あたり5万~10万円 |
退去までの賃料 | 契約満了日までの日割り分の賃料 |
ここでは、旧オフィスの退去にかかる費用の内訳について解説します。
原状回復工事費用
旧オフィスの退去時にかかる費用として、入居時の状態に戻す原状回復工事の費用が挙げられます。
原状回復工事の費用は、50平方メートル以下の小規模オフィスの場合、一般的に1坪あたり2万~4万円程度です。
壁紙の貼替えや床の補修のほか、クリーニングなど、工事内容は多岐にわたります。
原状回復工事は、不動産会社やビルオーナーの指定業者に依頼するのが一般的です。
指定がない場合は、自社で業者を選ぶことになります。
現地調査もせず見積もりを出す業者もいるので、原状回復工事の実績豊富な業者を選ぶのがポイントです。
なお、原状回復工事の費用は、多くの場合、入居時に預けた敷金から差し引かれます。
原状回復工事の費用が敷金の範囲内であれば、新たな負担は発生しません。
- 関連記事
- 原状回復工事については、関連記事 「原状回復工事とは?工事の内容と費用相場、注意点を解説」 にて解説しております。あわせてご覧ください。
退去までの賃料
オフィスの退去においては、契約が満了する日まで賃料が発生します。
退去に必要な原状回復工事は小規模オフィスの場合に1~2週間程度かかるため、工事が完了するまで、日割り分の賃料が発生する可能性があると考えておきましょう。
オフィスの規模が大きくなるほど、原状回復工事に期間を要します。
新オフィスと旧オフィスの賃料が二重で生じる点にも、注意が必要です。
オフィス移転にかかるその他の費用内訳
オフィス移転には、手続きや名刺などの作成にも費用がかかることも忘れてはいけないポイントです。
費用相場は、下記のとおりとなっています。
■ オフィス移転のその他費用の内訳
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
行政・関係機関への手続きに関する費用 | 10万~20万円 |
名刺、封筒作成費用 | 1人あたり1万~3万円 |
ここでは、オフィス移転にかかるその他の費用の内訳について解説します。
行政・関係機関への手続きに関する費用
オフィス移転においては、各種手続きが必要となり、費用が発生する場合があります。
具体的には、法務局へ「株式会社本店移転登記申請書」を提出するといった、住所変更に関する手続きです。
これらの手続きを司法書士に依頼すると、10万~20万円程度の費用がかかります。
名刺、封筒作成費用
オフィス移転に伴って住所が変わるため、住所や電話番号が記載された名刺や封筒などは新たに作成が必要です。
また、取引先への案内状を送付する場合もあります。
これらの印刷・送付にかかる費用には、社員1人あたり1~3万円を見込んでおきましょう。
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オフィス移転の費用を抑える方法

オフィス移転には多額の費用がかかるものですが、できる限り支出を削減したいところです。
ここでは、オフィス移転に関する費用を抑える方法について解説します。
複数の業者に見積もりを取る
オフィスの移転費用を抑えるため、まずは複数の業者に見積もりを依頼し、比較・検討を行いましょう。
これは、業者によって料金体系や対応するサービスなどが異なるからです。
ただ「見積もりが安かったから」という理由で業者を選ぶと、あとで追加費用が発生したり、作業品質に難があったりしてトラブルになるおそれもあります。
業者のwebサイトで移転事例を確認し、実績を見て選ぶのも重要なポイントです。
ワンストップで担える業者に依頼する
オフィス移転にかかる費用は、ワンストップで対応できる、オフィスコムのようなオフィス移転トータルサポート会社に依頼するのがおすすめです。
オフィス移転トータルサポート会社1社による対応は、複数の業者に依頼したり、いくつもの業者と交渉・調整したりするより、トータルの費用を安くできる可能性もあります。
また、それぞれに支払う初期費用をカットできるのもメリットです。
オフィス家具などを再利用する
旧オフィスで使用していたオフィス家具や什器などを再利用することも、オフィスの移転費用を抑えることができる手段といえるでしょう。
居抜き・セットアップ物件を探す
オフィスの移転費用を抑える方法として、原状回復費用が不要な居抜き物件や、内装が整った状態で貸し出されるセットアップ物件を選ぶことが挙げられます。
これらのオフィス物件は、オフィスデザインやオフィス家具に関する費用があまりかからないのがメリットです。
ただし、オフィスに自社が望んだ設備が備わっていなかったり、使い勝手が悪かったりする可能性がある点に注意してください。
フリーレント交渉する
一定期間の賃料が免除されるフリーレントが可能であれば、オフィス移転にかかる費用を抑えられます。
数ヵ月分の賃料がフリーレントの対象となれば大きな金額になるため、オフィス物件を選ぶ際には不動産会社に交渉するようにしましょう。
オフィス移転成功のポイント
オフィス移転を失敗しないために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
最後に、オフィス移転を成功させるポイントについて解説します。
オフィス移転の目的を明確にする
オフィス移転を成功させるためには、そもそもの移転目的を明確にすることが挙げられます。
オフィスの移転目的は、企業によって「生産性向上」や「企業ブランディング」「コスト削減」などさまざまなものが掲げられるはずです。
その目的に沿って、物件やオフィスデザインを決めたり、予算を設定したりする必要があります。
反対に、これらを明確にしないまま移転プロジェクトを進めると、途中で方向性が変わってトラブルになったり、作業が遅滞したりする可能性があります。
プロジェクト遅延により、業者や不動産会社に追加費用を支払うことにもなりかねないので、注意が必要です。
しっかりと無理のないスケジュールを立てる
オフィス移転プロジェクトの成功は、スケジュールをしっかりと作成することが極めて重要です。
退去日まで予定どおりに移転を進めるためには、無理のないスケジュールを立てることを意識してください。
- 関連記事
- オフィス移転のスケジュールについては、関連記事 「オフィス移転のスケジュールを紹介!立てる際のポイントとは?」 にて解説しております。あわせてご覧ください。
チェックリストで進捗管理する
オフィス移転を成功に導くには、チェックリストを使って進捗管理するのがおすすめです。
なぜなら、オフィスの移転の際には、8ヵ月前からさまざまな準備が必要だからです。
特にはじめてオフィス移転を担当する方は、チェックリストで作業の抜け漏れがないようにしましょう。
- 関連記事
- オフィス移転のチェックリストについては、関連記事 「オフィス移転時はチェックリストで確認!時期ごとの準備とテンプレート」 にて解説しております。あわせてご覧ください。
オフィス移転費用を抑えるにはワンストップの専門業者を選ぼう
オフィス移転プロジェクトには、多岐にわたる高額な費用がかかります。
少しでも移転にかかる費用を減らし、なおかつ効率的に作業を進めるには、オフィス移転トータルサポート会社に依頼して、ワンストップで対応してもらうのがおすすめです。
オフィスデザイン・オフィス移転の専門業者オフィスコムでは、オフィスデザインを含むオフィス移転トータルサポートプランと、専門スタッフがスムーズな移転を支援する引越しプラン、プロのアドバイザーが原状回復工事をサポートするプランの3つのプランを提供しています。
オフィスの移転費用についてお悩みの企業担当者の方は、オフィスコムにご相談ください。
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よくある質問
オフィスの移転にかかる費用はどれくらいですか?
オフィス移転の費用は、オフィスの規模や場所、移転内容によって大きく異なります。
主な費用には、新オフィスの敷金・礼金・前家賃、仲介手数料、内装工事、設備工事、火災保険料があり、旧オフィスでも原状回復工事や引越し費用、廃棄物処理費が発生します。
例えば、賃料30万円の物件では、契約時だけで300万~510万円程度が必要になるケースもあります。
オフィス移転の敷金はどれくらいかかりますか?
オフィス移転時の敷金は、一般的に賃料の6~12ヵ月分が相場とされています。物件によっては「保証金」という名目で請求される場合もあります。
さらに、礼金(賃料の3ヵ月分)や前家賃も含めると、契約時に賃料の10~17ヵ月分の初期費用が発生する可能性があります。
契約内容によっては敷金が償却され返金されないこともあるため、事前確認が重要です。
オフィス移転にかかる内装工事の費用はどれくらいですか?
内装工事費はオフィスのデザインや工事内容によって異なりますが、一般的に1坪あたり10万円以上が目安です。
さらにオフィス家具の新調が必要な場合、その費用も加算されます。
コストを抑えたい場合は、予算に応じた設計提案が可能なオフィス移転トータルサポート会社への相談がおすすめです。