生産性が向上するオフィスレイアウト3選!事例やポイントを解説

 
生産性が向上するオフィスレイアウト3選!事例やポイントを解説

少子高齢化が進む日本では、労働力人口(満15〜65歳の労働する意思を持った人の数)が著しく減少しています。そのためどの企業も深刻な人手不足に陥っており、優秀な社員を確保し続けながら自社パフォーマンスを上げるには、ただ単に社員数を増加させるだけでなく、一人ひとりの生産性をいかに向上させるかが大きな課題となっています。

そこで、多くの企業がオフィス環境を改善することで、社員に生産性を高く維持してもらう術を試行錯誤しています。社員は一日の大半をオフィスで過ごすため、その環境は見過ごせない大切な要素です。

そこで本記事では、社員の生産性を上げることのできるオフィスレイアウトについてご紹介していきます。

生産性を向上させるオフィスが重要視されている理由

まずは、なぜ生産性に重きを置いたオフィスデザインが注目されているのか、その理由を探ってみましょう。日本は労働生産性が低い国として、国際的にみても問題となっています。労働力人口が減少している日本では、国内総生産(GDP)の低下は余儀なくされています。2019年の日本の国内総生産(GDP)は世界第3位となっています。世界第3位と聞くと聞こえがいいように思えますが、ここで着目すべきは国民一人当たりのGDPです。

2018年のOECD加盟諸国の国民一人当たりのGDPを見ると、日本は18位となっており、2000年代から主要先進7ヵ国で下位の状況が続いています。

日本の将来の労働力人口は、2050年に5,000万人を割ると予想されており、これは現在の労働力人口の約6.7割ということになります。労働力人口が減少するに比例して、企業で生み出される利益も減少していきます。こうした深刻な労働力人口の減少の中で、今以上の経済的豊かさを保つためには、労働者一人当たりの生産性を向上させる必要があるのです。

オフィスの生産性を分析するための3つの指標

生産性の定義や、日本が生産性を向上させなければなれない理由について理解したとしても、実際に自社オフィスの生産性を分析できなければ、企業の今後につながりません。生産性を分析して作業効率やどれくらいの利益を生み出すことができたかを把握することが企業にとって重要なことになってきます。具体的には下記のような指標を設定することによって、生産性の分析をすることができます。企業の現状課題を理解し、課題解決に向けた指標を設定してみましょう。

年間総労働時間に対する企業の利益

生産性が向上したかどうかを図る最も代表的な指標が、年間総労働時間に対する企業の利益です。生産性向上のために、どれだけオフィスの改善や目標設定を行ったとしても、1年間の企業の利益が減少してしまっては本質的な目標達成とは言えません。

オフィスには、その環境を働きやすいと思う社員もいれば、働きにくいと思う社員もいます。一人ひとりの利益や売り上げを見たときに、多くの社員の結果が向上しているかどうかを分析しましょう。社員一人当たりが1時間に働く際の生産性のことを人時生産性と言います。以下の式で表すことができます。

人時生産性=粗利益高÷総労働時間

粗利益100万で総労働時間が100時間であれば人時生産性は1万円ということになります。

コストの削減率

金銭面でも、生産性の向上を分析することができます。社員一人あたりにかかる給料や、交通費、電気代などのコスト面をみたときに、より少ないコスト(お金)で同じアウトプットを出せていれば、高い生産性を生み出すことができていることになるからです。

有給休暇消化率

社員がどれだけ有給休暇を取ることができているかを把握することも、生産性を分析するための指標となります。有給休暇を年間に多くとることができ、かつ与えられた仕事をこなすことができていれば生産性が高い社員といえます。2019年4月より、年間10日以上の有給休暇がある全ての労働者は、最低5日の有給を消化しなければなりません。

年次有給休暇の取得日数は、継続勤務年数によって変わってきます。6か月勤務すれば10日の有給休暇日数が付与され、それから1年ごとに6年半勤務まで付与日数が増えていきます。6年半継続して勤務した場合、20日の有給が与えられます。

生産性を上げるために取り組むべき3つの施策

企業では生産性を上げるために、様々な施策がとられています。その施策の中では、リモートワークやオープンオフィスなどが最も代表的な例としてあげることができます。

リモートワーク制の導入

リモートワークは、働き方改革に沿った働き方の幅が広がるものであり、労働力の確保にもつながります。さらに、社会問題となっている生産年齢人口減少にも対応することができます。

リモートワークはその名の通り、オフィスで仕事をするのではなく、実際のオフィスと離れた環境で仕事をすることになります。この施策により、通勤時間の減少、交通費やオフィス用品の減少によるコスト削減、働きやすい環境であることによる生産性向上を見込むことができます。

ITツールの活用

生産性を向上させるためには、少しでも無駄を省くことが大切です。ITツールの中にはテレビ会議システムやWeb会議システム、クラウドツールといったものがあります。

ITツールを導入することによって、遠隔地域で会議をすることができるため、会場への移動がなくなり、その分自分の業務に時間を割くことができます。仮にオフィスが東京と大阪の場合、新幹線を利用しても往復で6時間はかかりますが、ITツールならば移動時間はかかりません。

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遠隔地域で会議することができるWEB会議システムについては詳しくは「WEB会議システムで働き方改革、円滑なコミュニケーションを実現」をご覧ください。

オフィスレイアウトの変更

生産性を上げるには、オフィス環境が大きく関わってきます。社員が狭くて働きにくいと感じているのであれば、広く感じるようにレイアウトを工夫することでストレスなく仕事に取り組むことができるので、生産性の向上につながります。

最近ではフリーアドレス制も多くの企業が取り入れている制度です。オフィスに社員の固定席を作らずに、その日の気分で席を決めることができるので、日々新鮮な気持ちで仕事をすることができます。

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フリーアドレス制の導入について詳しくは「フリーアドレスオフィスのメリット・デメリットとは? 新しい働き方を実現する3つの秘訣」をご覧ください。

生産性を上げるのオフィスレイアウト事例3選

前章では、生産性を向上させるために企業が取り組んでいる施策について紹介しました。実際に、日本オフィス家具協会が行った調査結果では、多くの社員がオフィス環境が仕事の成果や仕事に対するモチベーション向上に影響すると認識していることが明らかになっています。

適切な施策によりオフィス環境に対する満足度を向上することで、仕事に対するモチベーションを高め、仕事の成果向上に結びつけることは極めて重要です。本章では、どのようなオフィスレイアウトにすれば生産性が向上するのかを具体的に紹介していきます。

1. 集中ブースを設置する

生産性を上げるためには、やはり集中できるオフィス環境を作るということです。集中ブースは個室のような空間をオフィスに作り出すことができ、人目を気にすることなく仕事に集中するこができます。

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オフィスに集中ブースの設置を取り入れようと思っている方は「集中ブースがオフィスになくてはならない理由とは?具体的な4つの対策」も合わせてご覧ください。集中ブースがオフィスにあることで、どのように生産性に関わってくるのかについて詳しく記載しています。

2. パーテーションで仕切りをつける

次に紹介するのは、パーテーションを用いて仕切りを作るレイアウトです。パーテーションには、人の身長ほどのローパーティションや、天井まで区画されているハイパーテーションなど種類があります。ハイパーテーションは設置にあたり、工事費用や以降レイアウト変更を行う際には工事が必要になるなどのデメリットがありますが、ローパーテーションであれば設置や取り払いが容易のため、手軽かつ低予算で導入できるでしょう。

他にも、ホワイトボード機能搭載のパーテーションなど、空間を仕切る以外にも有効的な活用方法を備えているタイプがあります。

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おしゃれで機能性も抜群、オススメのローパーテーション11選!」では社員の生産性向上を促すためのローパーテーションについて紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

3. リフレッシュスペースを設置する

リフレッシュスペースは、仕事で疲れた社員が一息つきたいときに活用できる空間です。このスペースでは、社員のリラックス効果を高めるようなレイアウトを心がけることが大切です。例えば、カフェのような空間や木を用いた温かみのあるレイアウトにすることで、ストレス解消にもつながります。

また、リフレッシュスペースは休憩時のみの利用にするにではなく、常に開放することが良いと思われます。自宅やオフィスで仕事を行うよりも、カフェで仕事をする方が捗るという人もいるように、仕事の場としても有効に活用しすることで、社員の生産性向上につながります。

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さまざまな効果をもたらしてくれるリフレッシュスペースについて、さらに詳細を知りたい方は「オフィスに必要なリフレッシュスペースとは?快適を実現する3つの方法」をご覧ください。

オープンすぎるオフィス設計は、生産性低下の恐れがあるため注意が必要

オフィスの壁を取り払うことで、オフィス全体を見渡せることができる「オープンオフィス」も、多くの企業で取り入れられているオフィススタイルです。開放的な空間は圧迫感を軽減させ、コミュニケーションの活性化により多くの社員同士が親密な関係を気付くことができます。他の社員の仕事内容について知ることができるのも魅力の一つであり、多くの社員の状況を簡単に把握することができます。働き方改革にともない、フリーアドレス制などを導入した「オープンオフィス」ですが、実は過度にオープンな環境が生産性を低下させている場合があります。

今まで開放的なオフィス空間は企業にとって良い影響を与えると思われていましたが、上記のようなメリットとは反対にデメリットも存在しています。デメリットとしてオープンオフィスにかけているものはパーソナルな空間です。パーソナル空間がないことは、社員がストレスをためてしまう原因の一つです。場合によっては極度のストレスを溜めてしまい仕事に集中できなくなり、生産性の低下に繋がる可能性があります。

さらに、オープンオフィスは社員同士がコミュニケーションがとりやすくなる半面、周囲の音や人の声が気になり集中できないことから業務効率が低下する傾向にあります。そのような事態に陥らないためにも、別途個別ブースを用意することで気分や仕事内容に合わせて仕事に取り組むことができます。

まとめ|オフィス環境改善で生産性を向上させよう

オフィスのレイアウト変更によって生産性を向上させる方法として、集中ブースの設置やリフレッシュスペースの設置といった方法をご紹介しました。なかでも近年の流行りであるオープンオフィスは、社員コミュニケーション向上などのメリットがある反面、パーソナルスペースがないというデメリットもあります。

大切なことは、社員がオフィス環境についてどう感じるかです。社員の働き方にあったオフィス環境を整えることで、労働生産性の向上に努めましょう。

 

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