ガラスパーテーションは、オフィス空間を区切るだけでなく、開放感を両立できる便利なパーテーションです。
ガラスパネルやフレームについてもさまざまな種類があるため、どのような仕様にするのかを迷われる人もいるかもしれません。
実際の導入事例を見ながら、自社の設置目的や予算、オフィスのデザインに応じて、最適な組み合わせのガラスパーテーションを選びたいところです。
この記事では、ガラスパーテーション設置のメリットと、施工方法・フレームの種類について解説。
また、ガラスパーテーション設置時の注意点とオフィスの導入事例についてもご紹介します。
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ガラスパーテーションとは?
ガラスパーテーションとは、パネルの素材にガラスを用いた間仕切りのことです。
オフィス空間を区切るために設置するガラスパーテーションは、ガラスの透明性を活かした開放感と機能性、デザイン性の高さが特徴で、これらを優れたコストパフォーマンスで導入できるため、特にコロナ禍以降、需要が増加しています。
アルミやスチールなどのフレーム(枠や支柱)にガラスパネルをはめ込んだタイプを中心として、近年はフレームのない全面ガラス張りのガラスパーテーションも登場しています。
さらに、ガラスを半透明にしたりフレームの色を変えたりといった、さまざまな種類が用意されているのも、ガラスパーテーションの魅力といえます。
オフィスリニューアルを機に、洗練された雰囲気に変えたい場合には、最適な間仕切りといえるでしょう。
ガラスパーテーション設置のメリット
ガラスパーテーションの設置によって、どのようなメリットを得られるのでしょうか。
ここでは、ガラスパーテーション設置のメリットについて解説します。
光を採り入れた明るく開放的な空間づくりができる
ガラスパーテーションの設置により、開放的な空間づくりが実現するのは、大きなメリットといえます。
通常のパーテーションや造作壁などの間仕切りは空間を区切ることができるものの、それぞれが独立した、閉鎖的な空間になりかねません。
ガラスパーテーションを活用すれば、視覚的な広がりが得られるため、オフィス内を一体的な空間にすることが可能です。
光を採り入れやすい明るく開放的な空間は、社員の心理面にもプラスの効果が期待できます。
ガラスパーテーションによる透明性の高い空間はオープンなコミュニケーションが行いやすくなるので、社員の心理的安全性の向上にも貢献するでしょう。
高いデザイン性がある
高いデザイン性は、ガラスパーテーション設置で得られるメリットに挙げられます。
ガラスパーテーションは、後述するフレームやガラスの種類、豊富なカラーバリエーションなどによって、デザイン性の高いオフィス構築に大いに貢献するでしょう。
おしゃれなオフィスへリニューアルすることによって企業ブランディングを実現し、優秀な人材の採用や社員の定着率向上を目指す場合、ガラスパーテーションの設置は、大きな効果をもたらす可能性があります。
耐久性に優れている
ガラスパーテーションのメリットに、耐久性の高さも挙げられます。
ガラスパーテーションに用いられるガラスパネルは、通常のパーテーションのパネルに比べて傷が付きにくいだけでなく、経年劣化しにくい素材です。
ガラスパネルは日々のメンテナンスをきちんと行うことで、透過性を長持ちさせられます。
厚みのある強化ガラスや二重ガラスを使用すれば、さらに高い耐久性に加えて、防音性や耐火性も得られるでしょう。
開放感とプライバシー・セキュリティ確保を両立できる
ガラスパーテーションのメリットとして、ガラスによっては開放感とプライバシー確保を両立できることも挙げられます。
具体的には、ガラスパネルの中央部などにすりガラスのような半透明の粘着フィルムを貼ることで、ガラスパーテーションの反対側にいる社員が特定できないようになり、目隠し効果を得られます。
また、スイッチで瞬時にガラスを曇らせることができる「瞬間調光フィルム」は社長室などに適しています。
また、会議室や応接室にガラスパーテーションを設置する場合には、目隠しに加えて二重ガラスにする方法がおすすめです。
ガラス特有の開放感は維持したまま、一枚ガラスより高い遮音性能によって室内にいる人のプライバシー確保はさらに厳重なものになり、セキュリティ対策が必要な会話も安心して行えるでしょう。
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ガラスパーテーション設置時の注意点
ガラスパーテーションの設置においては、いくつか気をつけたいポイントがあります。
ここでは、ガラスパーテーション設置における注意点について解説します。
スチールパーテーションに比べると防音性は劣る
ガラスパーテーションの注意点として、一枚ガラスの場合、スチールパーテーションに比べると遮音性や吸音性などの防音性で劣る点が挙げられます。
ガラスはフラッターエコー(音の往復反射)が起こりやすく、会議室や応接室など狭い密室の場合、音が反響する傾向があることには気をつけなければなりません。
ガラスパーテーションの防音性を上げるには、ガラスを二重にしたり、防音ガラスを選んだりするといった策を講じるのがおすすめです。
強い衝撃を与えると破損する
ガラスパーテーションは、強い衝撃によって亀裂が入ったり、割れたりするおそれがある点には注意が必要です。
特にフレームのないタイプでは、破損しやすくなります。
破損の影響を最小限に抑えるため、飛散防止フィルムを貼るようにしてください。
費用が高くなる傾向がある
ガラスパーテーションの注意点として、設置費用の高さが挙げられるでしょう。
劣化しにくいガラスパネルを使用したガラスパーテーションは、アルミパーテーションやスチールパーテーションなどに比べて高額になる傾向があります。
特に、ガラスを高機能なものにしたり、全面ガラスを選んだりすると、費用の高騰につながります。
また、後述する施工方法においても、上下2辺支持タイプは設置費用がアップします。
限りある予算でデザイン性の高いオフィスを実現するためには、ガラスパーテーションの設置場所を限定的にして、アルミやスチールのパーテーションとうまく組み合わせるといった工夫が求められます。
オフィスリニューアルを依頼する業者に相談し、最適なバランスを模索するのがおすすめです。
ガラスパーテーションの導入事例
ガラスパーテーションを設置することで、オフィスはどのような空間に生まれ変わるのか、実際の導入事例を見て判断したいと考える人も多いでしょう。
ここでは、ガラスパーテーションの各箇所における導入事例についてご紹介します。
エントランス
エントランスにガラスパーテーションを用いることで、黒を基調とした重厚感のある空間の中に、適度な開放感を生みだすことができます。
幾何学的なパターンの造作壁との組み合わせにより、デザイン性をさらに高めることも可能です。
執務スペース
ガラスパーテーションを執務スペースに使用すれば、間仕切りしても圧迫感を軽減することが可能となる実例です。
曇りガラスにすることで、間仕切りの向こう側のプライバシーも守れます。
フレームにはブランドカラーのネイビーを差し色として使用しているのもポイントです。
会議室
会議室をあえてガラス張りのショーケースのようにした例です。
木目調のルーバーやグリーンを多用したフリースペースと隣接し、リラックスできるデザイン性の高い空間を実現しています。
オフィスコムが手掛けたパーテーションの事例をご紹介しています。
パーテーションの柄や色の違い、内装や家具との調和など、貴社のオフィスづくりにご活用ください。
ガラスパーテーションの施工方法の種類
ガラスパーテーションを設置する際には、大きく分けて2種類の施工方法があります。
フレームが目立たないようにして得られる開放感を重視するかどうかで判断しましょう。
ここでは、ガラスパーテーションの施工方法の種類について解説します。
上下2辺支持タイプ
ガラスパーテーションの施工方法のひとつに、上下2辺支持タイプが挙げられます。
上下2辺支持タイプは、ガラスの上下(天井部分と床部分)を横向きフレームで挟み込んで支えています。
縦向きフレームがないことによって全面ガラス張りになり、開放感が増すのがポイントです。
なお、上下2辺支持タイプの施工の際は、厚みのあるガラスを用いることになります。
これは、縦向きフレームがないぶんの強度をカバーするためです。
そのため、オフィスで大きくて重いガラスパネルを施工可能か、事前に確認しておく必要があるでしょう。
なお、このタイプが選べるのはスチールフレームのみです。
4辺支持タイプ
4辺支持タイプはガラスパーテーションの施工方法の一種で、窓枠のように上下左右4つのフレームでガラスパネルを支えています。
縦向き・横向きのフレームで強度を確保しているため、重く厚みのあるガラスを使用する必要がなく、施工に関する負担は小さくなります。
アルミ・スチールのいずれのフレームが選べるのも、4辺支持タイプの特徴です。
一方で、上下2辺支持タイプに比べると、フレームの存在が目立つ点に注意が必要です。
オフィス全体のデザインにマッチしたフレームを選びましょう。
ガラスパーテーションのフレームの種類
ガラスパーテーションのフレームには、いくつかの種類があります。
ここでは、ガラスパーテーションにおける主なフレームの種類について解説します。
アルミフレーム
アルミフレームは、ガラスパーテーションのフレームの一種で、アルミパーテーションのペーパーハニカムコアの芯材パネル部分を、ガラスパネルに置き換えたものです。
アルミフレームは軽量かつ低コストで、カラーバリエーションも豊富なのが特徴です。
取り扱いもしやすく、迅速な設置・撤去が可能なのも魅力といえます。
なお、アルミフレームは4辺支持タイプしか選べない点には注意してください。
スチールフレーム
ガラスパーテーションのフレームの種類として、スチールフレームもよく使用されます。
スチールフレームは、アルミフレームよりも高剛性で、厚みのある重いガラスパネルを支えることができるのが特徴です。
重厚な質感も魅力といえます。
また、スチールという素材自体が、防音性や防火性に優れているのもメリットといえるでしょう。
防音ガラスなどとの組み合わせにより、セキュリティ確保やプライバシー保護を目的とした空間を構築することができるはずです。
スチールフレームは、上下2辺支持タイプ・4辺支持タイプのいずれも選択可能です。
木製フレーム
ガラスパーテーションのフレームの種類としては、オフィスコムでは特注の扱いになりますが、木製のものもあります。
木製フレームはアルミフレームやスチールフレームにはない温かみがあり、なおかつ高級感を演出できるのが特徴です。
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ガラスパーテーションに使用するガラスの種類
ガラスパーテーションに用いるガラスにも、いくつかの種類があることを把握しておきましょう。
ここでは、ガラスパーテーションに使用するガラスの種類について解説します。
フロートガラスタイプ
ガラスパーテーションに用いるフロートガラスとは、透明な普通の板ガラスのことです。
「フロート(float)」は「浮かぶ」という意味の英語で、「フロート法」という板ガラスの製造方法から付いたもの。
「FL」の略称で呼ばれることもあります。
フロートガラスはガラスパーテーションに使用するガラスパネルの中でも安価で、高い透過性を有しています。
ただし、破損した際には鋭い破片が飛び散るおそれがあるため、飛散防止フィルムを貼るなどの対策が必要です。
また、プライバシー保護などの目的には適さない場合があります。
フォグラスタイプ
「フォグラス」とは、透明なフロートガラスに貼る半透明なフィルムのことです(中川ケミカルの商標)。
粘着フィルムを貼るだけですりガラスのようになり、グラデーションや模様、透明度を選べるのが特徴です。
フォグラスの特徴として、ガラスパーテーションに用いたフロートガラスの透明性を保ちながら、目隠しやプライバシー保護のために特定の高さだけに貼ることができる点が挙げられます。
施工のしやすさもフォグラスのポイントです。
曇りガラスタイプ
ガラスパーテーションに使用されるガラスの種類には、曇りガラスもあります。
曇りガラスのうち、「型板ガラス」は「霞ガラス」とも呼ばれ、フロートガラスの片面に凹凸模様が施されており、採光を確保しながらも視界を遮ることが可能です。
セキュリティ確保やプライバシー保護に効果を発揮します。
ただし、デザイン性に関しては、前述のフォグラスのほうが優れているといえるでしょう。
なお、曇りガラスには、型板ガラスのほかにフロートガラス表面にサンドブラスト処理で細かな凹凸を付けた「すりガラス」や、更に薬品処理した「フロストガラス」があります。
具体的には、下記のような違いです。
■ ガラスパーテーションに使用される曇りガラスの種類
| 項目 | 型板ガラス | すりガラス | フロストガラス |
|---|---|---|---|
| 加工方法 | 金型でガラス片面に凹凸模様を転写 | 金剛砂などを使ったサンドブラスト処理でガラス片面を研磨 | サンドブラスト後、化学処理でガラス片面をなめらかに加工 |
| 見た目・質感 | 半透明、表面に凹凸模様 | 半透明、ザラザラで白っぽい | 半透明、なめらかなサラサラ感 |
| 水分・汚れの付着 | 水分が付着しても透けにくい | 水分が付着すると透明度が増す、汚れやすい | 水分が付着しても透けにくい、汚れにくい |
| 目隠し効果 | 人影や色がやや透けて見える | 最もぼやけて見える | ぼんやりと見える |
| コスト | 安価(フロートガラスと同じ) | 型板ガラスに比べて高価 | 高価 |
これらのガラスを選ぶ際には、間違えないよう注意してください。
ガラスパーテーションによってデザイン性の高いオフィスをつくろう
ガラスパーテーションは、そのデザイン性の高さによって、開放感のあるおしゃれなオフィスを構築するのに役立ちます。
フレームを目立たせないようにしてデザイン性を高めたいなら上下2辺支持タイプで、デザイン性とプライバシーを両立したいなら、フォグラスタイプにするのがおすすめです。
なお、導入事例を参考にしても、どれを選んだらいいのかがわからない方もいるかもしれません。
オフィスにおけるガラスパーテーションの設置に関しては、専門業者に依頼してみるのがおすすめです。
オフィスのパーテーション設置は、消防法などの法律が絡むこともあるため、専門知識と豊富な経験を要します。
限りある予算の中で自社に合ったガラスパーテーション設置を実現するためにも、適切な業者選びをしましょう。
オフィスデザイン・オフィス移転の専門業者オフィスコムでは、お客さまの事業内容や理想のオフィスをヒアリングし、自社オフィスに最適なガラスパーテーションをご提案しています。
オフィスのガラスパーテーション設置をご検討中の方は、オフィスコムにご相談ください。
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