OAフロアの施工単価は?施工期間や最適なタイプの選び方

 
OAフロアの施工単価は?施工期間や最適なタイプの選び方

配線類を床下に納めるOAフロアは、オフィスの見た目をきれいに保てたり、通行する人の転倒を防げたりするメリットがあります。
これからOAフロアの工事を検討する場合、どれぐらいの工事費用がかかるのか、施工期間はどのぐらいかかるのか気になる人もいるのではないでしょうか。
また、豊富な知見を持つ専門業者と相談しながら、目的に応じて最適なOAフロアのタイプを選び、工事を行いたいところです。

この記事では、OAフロアの施工単価と施工期間の目安のほか、最適なOAフロアタイプの選び方について解説します。

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OAフロアとはオフィス機器用の配線類を収納する二重床のこと

OAフロアとは、パソコンなどのコンピューターやオフィス用複合機などのオフィス機器を動かすために必要な、電源・ネットワークケーブル・電話線などの配線類を納められる二重床のことです。
「フリーアクセスフロア」とも呼ばれています。

そもそもOAとは「Office Automation(オフィスオートメーション)」の略称で、書類に手書きで行っていた事務作業を、コンピューターやオフィス用複合機などを使って自動化するという意味を持つ言葉です。
OAフロアは1990年代のコンピューターの普及に伴い、オフィスで広く採用されるようになっています。

近年、新しく建設されたオフィスビルでは、ほとんどの物件でOAフロアが採用されていますが、一方で、築年数の古いオフィスビルの中には、OAフロアが採用されていないケースも少なくありません。
多くの場合、ビルオーナーの要望によって既存オフィスをOAフロア化しますが、テナント企業がサーバールームのみを対象にOAフロア化するケースも見られます。

OAフロア施工のメリット

OAフロアには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
OAフロア施工のメリットについて解説します。

オフィス空間をすっきりさせ、きれいに保てる

OAフロアは、煩雑になりがちな配線類をすべて床下に収納できるため、オフィス空間をすっきりと整え、きれいに保つことができます。
レイアウト変更などの際に、露出した配線よりも配線変更が容易になる点もメリットといえるでしょう。

OAフロア化によってオフィスの美観を整えることは、社員のモチベーションアップや訪問客に対する企業イメージの向上にも寄与するはずです。

断線や転倒を防げる

OAフロア化によるメリットに、断線や通行する人の転倒事故などを防げることが挙げられます。
配線類が乱雑なままだと、デスクやキャスター付きの椅子を動かして踏んだり、引っ張ったりして物理的な負荷がかかり、断線しやすくなります。
断線は火災や感電のリスクを伴うので、対策が必須です。

また、露出した配線類は社員や訪問客の転倒リスクを高めます。
足や荷物がひっかかることで、ケーブルに接続されているパソコンやプリンターなどが落下して故障するなどのトラブルも起きかねません。
OAフロアの工事によって、これらのリスクをすべて低減させることができるでしょう。

清掃がしやすくなる

OAフロア工事で配線類を床下に収納すれば、清掃がしやすくなるのも見逃せないメリットといえるでしょう。
OAフロア化されていない場合、カーペットの上やデスクの下に乱雑に放置された配線類にはほこりが溜まりやすく、掃除機をかけにくい難点もあります。
その点、OAフロア化によって清掃がしやすくなり、結果としてオフィスの清潔さを保てるのは、社員にとって大きなメリットといえるはずです。

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OAフロアのタイプ

OAフロアは、2種類のタイプに大別できます。
ここでは、OAフロアのタイプ別のメリット・デメリットについてご紹介します。

置敷タイプ

置敷タイプ

OAフロアの種類のひとつに、置敷(おきじき)タイプが挙げられます。
厳密には置敷式でも簡易OAフロアと溝配線OAフロアに分けられますが、ここでは総称して「置敷タイプ」として解説します。

置敷タイプはパネルと脚の部分が一体化しており、主にプラスチック製のため軽量なのが特徴です。
施工費用は安く、施工期間も短期で済む上にビルへの負担も小さいのがメリットです。
小規模なオフィスやスペースで予算に限りがあるのであれば、置敷タイプがおすすめといえるでしょう。

ただし、置敷タイプのデメリットとして、段差を調整できなかったり、プラスチック製のものは歩行感に若干の違和感を覚えたりする点が挙げられます。
後述する支柱タイプのOAフロアに比べると、床下の冷却性やパネル自体の強度・耐久性で劣る点にも注意が必要です。

支柱タイプ

支柱タイプ

支柱タイプのOAフロアは、スチールやアルミのほか、コンクリート製のものが一般的です。
丈夫な柱が四隅に備わっており、高い強度と耐久性を誇ります。
サーバールームなど収める配線量が多かったり、通気性を高めたかったりといった理由で床下の空間を200mmなど、ある程度確保したいときには、高さ調整可能な支柱タイプのほうがメリットは大きいといえるでしょう。

ただ、デメリットとして、置敷タイプに比べて重量があるため、施工費用が高くなったり、同じ人数で施工した場合には施工期間も長くなったりする点が挙げられます。
配線設計が不十分だと、配線同士の混触やノイズが発生する可能性があるのも、支柱タイプのデメリットといえるかもしれません。

OAフロアの施工費用と施工期間の目安

OAフロアの施工費用と施工期間の目安については、下記のとおりとなっています。
OAフロアの施工期間は作業員の人数によって異なりますが、置敷タイプはトータルで7日程度、支柱タイプは10日程度で完了すると考えていいでしょう。

■ OAフロアの施工費用と施工期間の目安(オフィスコムの場合)

置敷タイプ 支柱タイプ
1㎡あたりの施工単価 2,700円~ 5,700円~
施工期間 7日程度 10日程度
施工に必要な人員 約100㎡~200㎡で2~3名 約50~100㎡で3~4名

※施工面積や下地処理の有無などで施工費用は変わります。

竣工から長い年数が経ったビルの場合、カーペットを剥がしたあとの床面が劣化しており、コンクリートやモルタルのひび割れなどによる凹凸が生じていることがあります。
この場合には、床面を平らにするための下地処理作業が必要です。
下地処理にはパテなどを使用し、パテの乾燥期間を含めて通常2~3日程度かかります。

置敷タイプのOAフロア施工の流れ

置敷タイプのOAフロア施工の流れ

OAフロアの工事は、いくつかのステップを踏んで行います。
ここでは、OAフロアにおいてニーズの多い置敷タイプの施工の流れについてご紹介します。

① カーペットを剥がす

OAフロア工事にあたり、まずはオフィス内の機器やオフィス家具を撤去し、既存のカーペットを剥がします。
床面の状況は、事前に調査やヒアリングは行っているものの、実際にカーペットを剥がして開けてみないと、どのような下地処理が必要となるのかが判断できないので注意してください。

② 床の凹凸・傾斜の有無をチェックする

続いて、カーペットを剥がした床面の凹凸や傾斜をチェックします。
凸凹があった場合は、前述のように床面の下地処理を行う必要があります。
下地処理に要する日数も施工期間に含めておくと安心です。

③ フロアシートを敷く

下地処理を施して大きな凹凸をできる限りなくしたら、床面に不陸(ふろく、床面の凹凸のこと)調整用のフロアシートを敷きます。
フロアシートは床面を平らにならし、安定させることが目的です。

④ フロアシート上にOAフロアパネルを設置する

敷き詰めたフロアシートの上に、OAフロアパネル(置敷タイプ)を隙間のないように敷設します。
OAフロアパネルを設置後に、床下に通す配線が実際に通せるスペース(高さ)である「配線有効高さ」が足りないことがわかると、工事はやり直しになってしまう可能性があるので注意が必要です。

⑤ 必要な部分のOAフロアパネルを外し、配線を収納する

OAフロアパネルをいったん敷き詰めたあと、オフィス機器の配置に応じて必要な箇所のみパネルを外します。
取り外した部分に配線類を通し、床下に収納します。

⑥ OAフロアパネル上にタイルカーペットを敷設する

配線類を収納したら、OAフロアパネルの上にカーペットを敷設します。
OAフロアの場合は、分割して敷くことができるタイルカーペットが最適です。
これは、部分ごとに取り外しができるタイルカーペットなら、敷設後も配線の変更や増設が容易に行えるのが理由です。

関連記事
タイルカーペットへの張替えについては、関連記事 「タイルカーペット張替えの施工費の単価は?工事のタイミングも紹介」 にて解説しております。あわせてご覧ください。

OAフロア施工の注意点

OAフロアを施工する際には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。
ここでは、OAフロア施工時の注意点について解説します。

高さを考慮して選ぶ

OAフロアの施工において、ポイントとなるのは配線有効高さや天井高などの「高さ」です。
配線有効高さは、例えば、OAフロア全体の高さ(床仕上げ高さ)が100mmでフロアパネルの厚み自体が30mm、フロアパネルの支柱部分の高さが10mmだった場合、60mm(100mm-30mm-10mm=60mm)となります。

この配線有効高さが不十分だと、配線量が多いオフィスでは床下に余裕がないため、OAタップが通らなかったり、配線の密着によって熱を持ち火災や感電の原因になったりするおそれがあるので注意してください。

また、OAフロア化によって底上げしたオフィスの床面と、天井高とのバランスについても注意しましょう。
一般的な2,400~2,600mm程度のオフィスの天井高で、床仕上げ高さを40~100mm前後にした場合が、天井の圧迫感を避けながら、最低限の配線スペースを確保できるラインです。

もし、天井高が2,400mmを下回る場合には、床仕上げ高さは40mm以下に抑えることをおすすめします。
この場合、配線量は少なめとして、薄型の置敷タイプを選ぶようにしましょう。

OAフロア施工時には、下記の高さに関するポイントをチェックするようにしてください。

《 OAフロア施工時に注意したいポイント 》

  • 天井高から逆算した空間(人が立ったときの心理的な圧迫感の有無)
  • 空調との干渉(天井までの空間が狭まることによるエアコン効率の変化)
  • 照明のレイアウト(天井に照明を増設する場合における光の拡散性)
  • 音の反響度合い(天井が低くなった場合の音の反響性の増加度合い)

耐荷重性能を考慮して選ぶ

OAフロアパネルを選ぶ際には、耐荷重性能についても注意しましょう。
OAフロアパネルの耐荷重は、N(ニュートン)で表されています。
これは、1m²あたりで耐えられる強さの単位です。
一般的なOAフロアパネルの耐荷重は3,000Nで、1m²あたり300kgの重さに耐えられることを意味します。

耐荷重性能を超える重量の大型什器やサーバーなどを載せて使用すると、OAフロアパネルの劣化は通常より早くなり、結果として工事のタイミングも早くやってきます。
専門業者とよく相談して、目的にマッチした耐荷重性能のOAフロアパネルを選ぶようにしてください。

スロープが必要になることがある

OAフロアを導入した部分と既存の床面部分とのあいだに段差がある場合、歩行や台車の通行などをスムーズにするために、スロープが必要となる場合があります。

わずかな段差でもそのまま放置すると、社員の転倒などのトラブルが起きたり、荷物の運搬やドアの開閉などに支障が生じたりする可能性もあるので注意してください。

自分でやると問題が起きる可能性があるため専門業者に任せる

OAフロア工事を、「自分たちでできそうだ」とDIYで行おうと考える担当者の方もいるかもしれません。
しかし、OAフロア工事は簡単に見えて、技術力と知識が求められます。
特に配線工事に関しては、高い専門性を必要とするものです。

また、賃貸オフィスの場合には原状回復工事が必要となります。
OAフロア工事の際にビル床面にダメージを与えると、あとでビルオーナーとトラブルになる可能性も否定できません。

OAフロア工事に関しては、豊富な知見を持つプロの専門業者に依頼することをおすすめします。

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OAフロア工事は専門業者に依頼しよう

OAフロア工事によって、オフィス内をすっきりときれいな状態に保てたり、通行する人の転倒などのリスクを低減できたりするなどのメリットが得られます。
導入の際には、施工費用や施工期間だけでOAフロアのタイプを決定せず、フロアに設置するオフィス機器の重量や既存オフィスの天井高なども含めて総合的に判断しましょう。
他の工事に比べると簡単そうに見えるOAフロア工事ですが、自分たちで行わず、豊富な知見を持った専門業者へ相談するようにしてください。

オフィスデザイン・オフィス移転の専門業者オフィスコムでは、お客さまの事業内容や理想のオフィスをヒアリングし、最適なOAフロア工事をご提案しています。オフィスのOAフロア工事をご検討中の方は、オフィスコムにご相談ください。

この記事を監修した人
降幡 和良
降幡 和良
オフィスコム株式会社 ファシリティ事業部
長年オフィスの施工に携わり、電気・内装・弱電・施工管理の分野で現場を支えています。「オフィスコムで良かった」と思っていただける施工を目指し、職人の技術向上や業務の効率化に取り組んでいます。オフィスコムでは、オフィス家具の販売から電気・内装工事までワンストップで対応可能です。オフィスの立ち上げや設備工事など、幅広くサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。お客様に最適なプランをご提案いたします!

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