天井まである背の高いパーテーションは、オフィス内を間仕切りするだけでなく、区切られた空間の防音性やセキュリティを確保するのに最適です。
ただし、設置には工事が必要になるだけでなく、法令の兼ね合いもあるため、専門業者とよく相談しながら、慎重に設置を進めたいところです。
この記事では、天井まであるパーテーションの種類と選ぶメリットのほか、選ぶ際のポイントと設置事例について解説します。
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天井まであるパーテーションとは?
天井まであるパーテーションとは、床から天井まで設置される背の高い間仕切りのことです。
一般的には 「ハイパーテーション」や「フルハイトパーテーション」などとも呼ばれ、空間を完全に区切ることが可能となります。
設置には専門業者による工事が必要となるため、パーテーションの分類としては「施工型」に分類されます。
天井まであるパーテーションは、背が低い置き型のパーテーションとは異なり、防音性やセキュリティ確保の面で優れているのが特徴です。
天井とのあいだに隙間のないタイプであれば、防音性はさらに高まります。
● オフィスコム担当者のワンポイントアドバイス天井まであるパーテーションは施工型なので、自由度の高い設計・施工が可能です!
天井まであるパーテーションの種類
天井まであるパーテーションには、いくつか種類があることを把握しておきましょう。
ここでは、天井まであるパーテーションの種類について解説します。
セミオープン(欄間オープン)タイプ
天井まであるパーテーションの種類のひとつとして、セミオープンタイプが挙げられるでしょう。
このタイプのパーテーションは上部に「欄間(らんま)」という開口部が設けられているので、「欄間オープンタイプ」と呼ばれることもあります。
開口部があるため、防音性やセキュリティ機能の面では後述するフルハイト(欄間クローズ)タイプに劣ります。
ただし、空調設備や消防設備の増設・移設が不要となるのがメリットです。
フルハイト(欄間クローズ)タイプ
欄間がなく、オフィスの床面から天井まで隙間なく埋められるフルハイトタイプは、天井まであるパーテーションの種類のひとつです。
このフルハイトタイプは「欄間クローズタイプ」とも呼ばれています。
フルハイトタイプは、パーテーションに防音性やセキュリティ確保を重視する場合、効果的な選択肢といえるでしょう。
一方で、完全な密閉空間となるため、空調設備や消防設備の設置・移動が必要となる可能性もある点に注意が必要です。
スライディングウォールタイプ
天井まであるパーテーションのひとつとして、スライディングウォールタイプと呼ばれるものもあります。
これは天井に備え付けのレールに沿ってパーテーションが稼働するため、「可動式パーテーション」とも呼ばれるものです。
パーテーションを動かせば、空間を広げたり狭めたりできるメリットがあります。
なお、スライディングウォールタイプは天井裏の構造体にレールを固定する必要があるため、大掛かりな工事が必要です。
床と天井にレールを敷く簡易スライディングウォールタイプであれば、天井の解体・復旧工事が不要なので、比較的低いコストで導入できます。
● オフィスコム担当者のワンポイントアドバイス簡易スライディングウォールタイプは多少音漏れしやすくなるものの、低コストが魅力です!
- 関連記事
- パーテーションの欄間については、関連記事 「パーテーションの欄間は空けるか空けないか?2種類の特徴を徹底解説」 にて解説しております。あわせてご覧ください。
天井まであるパーテーションの設置事例
天井まであるパーテーションを設置すると、オフィスの雰囲気がどのように変わるのでしょうか。
実際の設置事例を見て確かめたいと考える人も少なくないはずです。
ここでは、天井まであるパーテーションの設置事例についてご紹介します。
セミオープンタイプ設置事例
セミオープンタイプのパーテーションと一口にいっても、パーテーションやフレームの色・素材などによって大きく雰囲気が変わります。
また、一部をガラスパネルにして間仕切りした空間の中を見られるようにしたり、別の面にガラスパネルを組み合わせて室内の明るさを保ったりするといったことも可能です。
フルハイトタイプ設置事例
フルハイトタイプのパーテーションは、デザインや素材の自由度が高まるのがメリットといえるでしょう。
防音性が確保できるのはもちろんのこと、ガラスパネルに防音性能のある瞬間調光ガラスを採用すれば、スイッチで透明/不透明を瞬時に切り替えられます。
スライディングウォールタイプ設置事例
スライディングウォールタイプのパーテーションは、会議室などで多く用いられています。
参加人数や利用目的に応じて空間を広げたり狭めたりできるのが特徴です。
防音性のある素材を採用すれば、商談や面接などにも対応できます。
オフィスコムが手掛けたパーテーションの事例をご紹介しています。
パーテーションの柄や色の違い、内装や家具との調和など、貴社のオフィスづくりにご活用ください。
天井まであるパーテーションのメリット
天井まであるパーテーションの設置によって、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
ここでは、天井まであるパーテーションのメリットについて解説します。
さまざまなサイズの個室空間を、自由な位置に設置できる
オフィス内に個室空間を作り出すことができるのは、天井まであるパーテーションのメリットといえるでしょう。
例えば、ワンフロアのオフィスを天井まであるパーテーションで区切れば、執務スペースとリフレッシュスペースを空間として分けることが可能です。
また、パーテーションの設置数を増やして、オフィス内にいくつもの個室を設けることもできます。
防音性を高められる
天井まであるパーテーションのメリットとして、防音性が高まることが挙げられます。
特に欄間のないフルハイトタイプは、間仕切りした空間を天井まで完全にカバーできるため、周囲の雑音を概ねシャットアウト可能です。
室内の会話も外に漏れにくくなるので、機密性の高い商談や会議を行うにはフルハイトタイプがおすすめといえます。
一定程度のセキュリティを確保できる
天井までの高さがないローパーテーションに比べてセキュリティを確保できるのも、天井まであるパーテーションのメリットです。
高さが天井まであり、欄間のないフルハイトタイプであれば、外から覗かれたり室内の音が漏れたりするリスクは大幅に軽減できるため、機密性の高い業務を行うには最適です。
セキュリティを重視する場合には、パーテーションの素材として防音性の高いものを選ぶようにしましょう。
天井まであるパーテーション設置時の注意点
天井まであるパーテーションを設置する際には、いくつか気をつけたいポイントがあります。
ここでは、設置時の注意点について解説します。
工事が必要になり確認事項が発生する
天井まであるパーテーションは「施工型」に分類されるため、設置の際、工事を伴う点に注意が必要です。
設置工事は天井・床などに穴を開けてレールを固定したり、資材をカットしたりする必要があるため、そもそも穴開けが可能なのか、工事に伴う騒音や振動が発生してもいいのかを、ビルオーナーに確認する必要があります。
また、天井まである背の高いパーテーションは、オフィスへの搬入時にエレベーターを一時的に占拠する可能性がある点も、ビルオーナーとの調整が必要な事項です。
エレベーターが使えなかったり、使用に制約があったりする場合は、ビルの階段を使用したり、高所作業車を使って窓の外から搬入したりしなければなりません。
当然ながら、その作業についても関係者との確認・調整が求められます。
● オフィスコム担当者のワンポイントアドバイスビルオーナーにきちんと確認をしないと、工事がストップしたり夜間・週末工事になったりして、コスト増になるおそれがあります!
消防法や建築基準法をクリアする必要がある
消防法や建築基準法などの法令をクリアする必要があるのも、天井まであるパーテーションを設置する際の注意点です。
フルハイトタイプのパーテーションを設置する場合、管轄の消防署への「防火対象物工事計画届出書」「防火対象物使用開始届出書」の届け出が必要となります。
前者は工事開始日の、後者は使用開始日の7日前までに届け出なければなりません。
また、火災報知器・スプリンクラーなどの防火設備の新設が必要となる場合もあります。
さらに、パーテーションの素材や通路幅のほか、避難階段までの距離などについては、建築基準法に抵触しないように注意する必要があります。
個室化するためのパーテーションが「壁」と見なされる可能性がある場合、建築確認申請も必要です。
これらの手続きについては極めて専門性が高いため、専門業者によく相談することをおすすめします。
照明や空調設備の増設が必要になる場合がある
天井まであるパーテーション設置の際には、照明・空調設備の増設が必要になるケースにも気をつけたいところです。
特に欄間のないフルハイトタイプのパーテーションでは、外部の光や空気の流れを遮ってしまうため、個室化した空間内に照明設備や空調・換気設備を設けなければならない可能性があります。
それに伴う工事費用の増加についても注意しましょう。
● オフィスコム担当者のワンポイントアドバイス換気設備を設けずに個室空間を作ってしまった場合、せっかくのフルハイトタイプパーテーションに換気のための欄間を開けることになりかねないので、よく確認しましょう!
天井まであるパーテーションを選ぶ際のポイント
天井まであるパーテーションを選ぶ場合、どのようなポイントに着目すればいいのでしょうか。
ここでは、選ぶ際のポイントについて解説します。
パーテーションの仕様
天井まであるパーテーションを選ぶ際のポイントとして、パーテーションの仕様が挙げられます。
欄間の有無(セミオープンタイプ・フルハイトタイプ)やスライディングウォールタイプなどの種類のほか、目的や設置場所によってはパネルをガラスにしたり、ホワイトボードを兼ねたものにしたりするといいでしょう。
天井までの高さが必要ないのであれば、置き型のローパーテーションと組み合わせるのも一つの手です。
置き型であれば工事の必要はありません。
パーテーションの素材
天井まであるパーテーションを選ぶ際には、パーテーションの素材も大きなポイントといえます。
防音性やセキュリティ性を高めたい場合にはスチールパーテーションがおすすめです。
一方で「予算の都合で工事費用を抑えたい」場合には、アルミパーテーションを選んだほうがいいかもしれません。
また、オフィスに開放感を求めるなら、ガラスパネルを選びたいところです。
なお、前述のとおり、パーテーションの素材は建築基準法に関わる場合もあるため、フルハイトタイプの素材については、防火性の高い石膏やグラスウールなどを選ばざるを得ないことになるかもしれません。
その場合には、専門業者との綿密な確認作業が必要となります。
● オフィスコム担当者のワンポイントアドバイスフルハイトタイプで施工しても、天井裏やOAフロアの床下などではすべてつながっているので、換気口や照明の隙間などから音が漏れてしまうことは理解しておきましょう!
パーテーションの色
パーテーションの色も、天井まであるパーテーションを選ぶ際のポイントといえるでしょう。
パーテーションの色を選ぶ際には、下記の表を参考にしてください。
■ 目的に応じたパーテーションの色・柄
| 目的 | 色や柄 |
|---|---|
| 開放感を表現したい場合 | 明るい膨張色 |
| 明るさやあたたかみを表現したい場合 | 明るい木目調の柄 |
| 落ち着きを表現したい場合 | 淡い青系の色 |
天井まであるパーテーションの施工には適切な業者を選ぼう
天井まであるパーテーションは、高い防音性やセキュリティを確保するのに役立つものです。
ただし、天井までのパーテーション設置は、消防法や建築基準法などの法律が絡む可能性もあります。
そのため、高い専門知識が必要です。
また、設置事例を参考にしても、どれを選んだらいいのかがわからない方もいるかもしれません。
限りある予算の中で自社に合ったパーテーション設置を実現するためにも、適切な業者選びをしたいところです。
オフィスデザイン・オフィス移転の専門業者オフィスコムでは、お客さまの事業内容や理想のオフィスをヒアリングし、自社オフィスに最適なパーテーションをご提案しています。
オフィスのパーテーション設置をご検討中の方は、オフィスコムにご相談ください。
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